IBMが現地時間の1月24日に第4四半期決算を発表しました。
今回の決算ですがいつにも増して注目の決算。その理由は昨年11月3日にグローバル・テクノロジー・サービス事業の一部をスピンオフしてから初めての決算だから。
決算概要は以下のとおり。
尚、今回の決算ですが、スピンオフしたグローバル・テクノロジー・サービス事業の一部を”非継続事業”として分けて開示していることに注意が必要です。
まず売上ですが、約167億ドルと前年同期比で6.5%の増収。(為替の影響を除くと8.6%の増収)
事業(セグメント)別の売上は以下のとおり。
尚、IBMは今回のスピンオフに伴って以下のとおりセグメント区分の変更を行っています。
Cloud & Cognitive Software⇒ Software
Global Business Services⇒ Consulting
Global Technology Services/Systems⇒ Infrastructure
Global Financing⇒ Financing
注目のソフトウエア部門は前年同期比8.2%の増収。
そしてハイブリッドクラウドの売上は62億ドルと16%の増収(為替の影響を除いた場合は18%の増収)と好調。
次に売上総利益率(グロスマージン)ですが、残念ながら全体で56.9%と前年同期比で2%の減少。但し将来の成長を担うソフトウエア事業は0.4%ですが増加しています。
一方利益ですが、1株利益(継続事業)は会計基準ベースで前年同期の1.32ドルに対して2.72ドルと前年同期比で2倍以上の106.1%もの増益。
特殊要因を除いた調整後1株利益でも前年同期の1.88ドルに対して3.35ドルと78.2%の増益となっています。
最後にアナリスト予想との比較では、以下のとおり売上、調整後1株利益ともに予想を上回っています。
但し、残念ながら今期2022年の通期予想の開示はありませんでした。
以上、グローバル・テクノロジー・サービス事業の一部をスピンオフし、AIとクラウド事業により傾注する道を選んだ新IBMのスタートはまずまず、といった結果となりホッとしているところですが、何分オオカミ少年銘柄ですから決して安心はできません。(過去に何度裏切られたことか、、、)
ということで、
売上〇、利益〇、(通期予想は-ですが) = ホールドとします。
(成長という文字を完全に忘れかけていた銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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