現地時間の4月25日、化学・電気素材大手のスリーエム(MMM)が第1四半期決算を発表しました。
まず会計基準ベースでの概要は以下のとおり。
売上高は製品の需要低迷によりすべてのセグメントで減収となり全体では前年同期比で9%の減収。
事業分離1.3%、為替(ドル高)2.8%を除いたいわゆる既存事業売上高でも4.9%の減収と非常に厳しい状況となっています。
次に利益の方ですが売上減少等により前年同期比で2割を超える減益。
また特殊要因の除いた場合の調整後1株利益は以下のとおり1.97ドルと前年同期の2.63ドルに対し25.1%の減益とこちらも2割を超える減益に終わっています。
一方アナリスト予想(FactSet consensus)との比較では、以下のとおり売上、利益ともに予想を大きく上回っています。
最後に注目の今期2023年通期予想(NONーGAAPベース)ですが、調整後1株利益で8.50ドル~9.00ドルと前回予想を据え置いています。
以上、第1四半期は非常に厳しい結果となりましたが、アナリスト予想を上回ったこと、そして通期予想を据え置いたことは朗報でしょう。
しかしそれ以上の朗報が。
それがリストラ。
具体的には今回消費者向け電子機器等の主要分野における需要低迷に対応するために6000人の人員削減を発表したこと。
これにより年間コストを最大9億ドル削減することを見込んでいます。
実は人員削減はすでに今年1月に2500人の人員削減を発表しており今年に入って2回目、今回の人員削減と合わせると世界の全従業員の約1割もの人員を削減することになります。
当たり前の話ですが、リストラは直接コスト削減に効果があるわけでとりあえず第2四半期以降の業績改善に注目したいと考えているところです。
ということで、
売上×〇、利益×〇、通期予想△+リストラ=様子見
とします。
(景気後退の影響をもろに受ける銘柄への投資に当たってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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