エネルギー大手のエクソン・モービル(XOM)が現地時間の4月29日に第1四半期決算を発表しました。
エクソンと言えばすでに現地時間の4月4日にForm 8-Kを提出し、第1四半期の見通しを公表しており、調整後利益ベースで2021年第4四半期の88億ドルに対して下限値でマイナス12億ドル、そして上限値でプラス22億ドルという数字を公表していました。
ということで、ある程度の安心感を持って早速確認。
こちらはセグメント別の当期利益を左から今期第1四半期、前期第1四半期、そして前期第4四半期の順に並べたもの。
御覧のとおり前年同期との比較では、原油・ガス価格上昇により原油・天然ガスの探査・生産を行うアップストリーム事業が大きく伸びたばかりか、マージン増加等によりダウンストリームが黒字転換し、全体では約2倍の54.8億ドルの利益を計上しています。
但し、2021年第4四半期との比較では88.7億ドルに対して大幅な減益。
その理由ですが、ロシアのウクライナ侵攻によってロシアのサハリン1プロジェクトからの撤退計画に関連して34億ドルの費用を計上したためであり、いわゆる特殊要因のため。
特殊要因を除外した調整後利益では、88.3億ドルと前第4四半期に対して微増となっています。
また特殊要因を除外した調整後1株利益は前年同期の0.65ドルから2.07ドルへと大幅に増加、こちらも第4四半期の2.05ドルを上回っています。
最後にアナリスト予想との比較では売上は上回ったものの、利益の方は予想を下回る結果となっています。
(尚、エネルギー銘柄の場合将来の原油価格を予想することは極めて困難なため、アナリスト予想との比較をそれほど重要視する必要はないと考えています。)
ということで、まずまず予想通りの決算となりました。
そしてインカムゲイン投資家にとって注目のニュースが一つ。
それは2023年までに総額300億ドルの自社株買いプログラムの増額を発表したこと。
つまり増配への期待。
以上、売上〇、利益〇× 自社株買い増額=ホールドです。
(将来の増配を過度に期待してのエネルギー銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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