バイオ医薬品銘柄のアムジェン(AMGN)が現地時間の5月1日に2025年第1四半期決算を発表しました。
概要は以下のとおり。

売上は前年同期比で9%の増収。
うち製品売上は販売価格が6%低下したものの、主に販売数量が14%増加したことで11%の増収。また製品別に見ると14の製品が2桁以上の増収を達成しています。
次に利益は、会計基準ベースの1株利益が前年同期の-0.21ドルに対して3.20ドルとなりましたが、これは主に保有する中国のバイオテクノロジー企業、ベイジーン社(BeiGene, Ltd.)株式の時価評価で評価益が発生したことによるもの(前年同期は評価損計上)であり、特殊要因を除いた調整後1株利益は主に売上の増加により4.90ドルと前年同期比24%増となっています。
またアナリスト予想との比較では以下のとおり売上、調整後1株利益ともに予想を上回っています。

最後に注目の今期2025年の通期見通しですが、以下のとおり前回見通しの売上:(前期比3%~7%増収の)343億ドル~357億ドル、調整後1株利益:(前期比1%~7%増益の)20.00ドル~21.20ドルを維持しています。

以上、通期予想は据え置いたものの前2024年第4四半期に続き好決算となったこの銘柄ですが、現在の注目点と言えばやはり開発中の肥満治療薬。
その状況に関し、治療薬マリタイド(AMG 133)について
– 複数の適応症を対象とした追加フェーズ3試験の計画は順調に進んでおり、2025年中に追加試験が開始される予定です。
– 第2相慢性体重管理試験のパート2は、2型糖尿病の有無にかかわらず、過体重または肥満の成人を対象に進行中であり、データ発表は2025年下半期に予定されています。
– マリタイドの2型糖尿病治療に関するフェーズ2試験は、肥満症の有無にかかわらず成人の登録を完了。データ発表は2025年下半期を予定しています。
と公表しており、開発は特に問題なく進行しているようです。
ということで売上〇、利益〇、通期見通し△ +新薬への期待 =ホールド
です。
(肥満治療薬に過度な期待が集まっている銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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