銘柄研究

株価さえないアルトリア だが将来を楽観視している理由

たばこ銘柄のアルトリア(MO)ですが、株価は3月以降回復著しいS&P500、ダウに対して1年前と比較しいまだ15%以上下回る水準に沈んでいます。(青がアルトリア、赤がダウ平均)

しかし冷静に現状を確認するとどうも現在の株価に違和感を感じてしまう。

例えば10月末に発表した第3四半期決算(累計)は以下のとおり売上、利益ともに前年同期を上回っている。

そして営業キャッシュフローとそのマージンもまたしかり。

さらに今期通期予想はコロナ下にもかかわらず前期に対して調整後1株利益で2%から4%の増益を見込んでいる。

しかし株価の方は一向に上向いてくれない。

ではなぜ今株価は40ドル近辺をうろうろしているのか?

配当利回りは8%台で(超)高止まっているのか?

その理由は”不安”。

そう、新型コロナが牙をむき、感染者数が増加を続けいったいいつになったら以前のような日常を取り戻すことができるのか全く見えなくなってしまった。

そんなただでさえウィルス感染という健康不安がアメリカ全土に広がり続けている現在、健康被害の代名詞であるたばこなんてとんでもない。

という気持ちが株価の上昇を抑えつけている。

ただここに来て、ファイザー・ビオンテック、モデルナ、さらにはアストラゼネカ(中間報告)のワクチンの有効性が相次いて確認され、ファイザー・ビオンテックについてはイギリスで緊急使用許可が下りた。

またアメリカでももう間もなく許可が下りる可能性が高い。さらに来年春には米国全土にワクチンが行きわたる可能性が現実味を帯びて来た。

そんな中、アルトリア(とフィリップ・モリス)は現地時間の12月7日、米国食品医薬品局(FDA)が次世代のたばこ加熱システムデバイスであるIQOS 3の商品化を承認したことを発表した。

IQOS 3は、より長いバッテリー寿命、より速い再充電時間等、現在米国の一部の市場で販売されているIQOS 2.4に改良を加えた商品。

現行のIQOS 2.4は現在、ジョージア州アトランタ、バージニア州リッチモンド、ノースカロライナ州シャーロットという一部地域で販売されているわけですが、IQOS 3は準備が整い次第米国の成人喫煙者に迅速に販売し始める予定となっている。

ご存じのとおりIQOSは米国食品医薬品局(FDA)から正式に、しかも初めてお墨付き(※)を得た加熱式たばこ。

※ちなみにお墨付きとは以下の情報と共に加熱式たばこを販売することを許可されたということです。

・IQOSシステムはタバコを加熱しますが、燃焼しません。

・iQOSは有害及び潜在的に有害な化学物質の生成を大幅に減らします。

・科学的研究によると、従来のタバコからIQOSシステムに完全に切り替えると、有害な、または潜在的に有害な化学物質への体の曝露が減少します。

人々の”不安”が払拭された時。

株価は何事もなかったかのように以前のレベルに戻ると思っているのですが、楽観的過ぎるでしょうか?

(健康被害の代名詞、たばこ銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. ひろー より:

    こんばんは

    反ESG的な銘柄は機関投資家が買う理由を見つけにくので買い圧力が生まれない、というのはあると思います。
    もちろん、財務がピカピカなのは承知していますが市場のパフォーマンスにダントツで置いていかれてはたまったものでは無いので、買う理由も生まれないという感じでしょうかね。

    もちろん2021年以降に超絶上方修正決算のサプライズを出して上昇トレンドに復帰するかもしれませんが。

    • naobito より:

      ひろーさん
      こんばんは。
      反ESG、時代的にこれが上値を抑えていることは明らかですね~。
      ただ一気にというわけにはいきませんが、ワクチン効果でコロナが沈静化してくればじわりじわりと上昇してくるのでは、とは思っています。

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