日本銘柄のJTが2月9日に2020年第4四半期決算を発表しました。
通常であれば実績の分析からスタートするところですが、今回は2021年の通期予想を取り上げざるを得ません。
御覧のとおり売上収益は、国内たばこ事業及び加工食品事業の増収はあるものの、海外たばこ事業及び医薬事業の減収により2020年比で0.6%の微減。
しかし利益は2020年に計上した不動産売却益の剥落及びたばこ事業における事業運営体制の強化に係る施策関連費用の発生により、2割を超える減益予想となっています。
そして注目の配当ですが2020年の年間配当154円から約16%ダウンの130円の減配(予想)。
詳細は以下のとおり。
次期の株主還元方針については、経営資源配分方針で掲げる「事業投資最優先」や「利益成長と株主還元のバランス」の観点から変更しております。
変更後の株主還元方針は、以下の3点です。
・強固な財務基盤を維持しつつ、中長期の利益成長を実現することにより株主還元の向上を目指す
・資本市場における競争力のある水準として「配当性向75%」を目安とする
・自己株式の取得は当該年度における財務状況及び中期的な資金需要等を踏まえて実施の是非を検討
従来の経営資源配分方針に加え、変更後の株主還元方針に則り、次期の1株当たり配当金は年間で130円(うち、中間配当金65円)を予定しております。
もちろん今回の厳しい業績予想は会社の無策ゆえ、というわけではなく、希望退職者の募集や工場の閉鎖を始めとする合理化の実施を織り込んだ結果の数字。
具体的には国内たばこ製造工場のJT九州工場や子会社の閉鎖。
さらにはJTの社員を対象に1000名規模の希望退職者募集や150名規模のシニア社員を対象とした希望退職者募集、さらにはパートタイマーを対象とする1600名規模の退職勧奨も実施する。
しかし予想とは言え減配は減配。
発表翌日の株価は7.5%もの大暴落。
含み損がさらに増加することとなりました。(汗)
もちろん今回のリストラによって将来的に復活の可能性がないわけではない。
しかし当方、インカムゲイン投資家として自身の投資方針を厳格に適用し、この銘柄を売却することにします。
それにしても同じたばこ銘柄でも先般の決算発表で調整後1株利益で4.49ドルから4.62ドルと2020年実績の4.36ドルに対して+3%から+6%の増益予想を公表したアルトリア。
さらには調整後1株利益で2020年実績比で14%から16%の増益予想をリリースしたフィリップ・モリスとはえらい違い。
同じ経済環境でもまさに正反対。要は経営陣が無能と言うこと。
ということで、売却資金はこの両銘柄のどちらかに追加投資しようと考えている中年インカムゲイン投資家なのでした。
(リストラによる業績回復をあてにしての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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こんにちは。
JTは減配でしたね…。高配当性向と配当成長は日本株ではあまり期待できないという事ですね…。
日本株は雰囲気の割合が多いので”フォース”を感じろ!って感じがします。(スターウォーズのオマージュ)
そうなるとキャピタルを取りに行くマザーズ銘柄って感じがしますね…。
(PKSHAがいい感じの決算を出してきてウキウキの祝日です)
ひろーさん
こんばんは。
まったくおっしゃるとおりで連続増配年数が花王の31年が最高、を見るまでもなく、日本銘柄で配当成長を追うことには無理があるようです。
ウキウキのお休みとなり良かったですね~。
こんばんは。
PKSHAはコンセンサス上の良決算でしたが、東京海上HDは資産運用の部で無事(?)売却損を計上した決算でズッコケました。
明日は古巣の銘柄の決算がありますが、貸株金利が高いので貸株に出しています。
貸株金利だけ貰えればいい感じの銘柄なのであまり期待していません。(でも2四半期連続黒字決算を出してほしいな)
こんにちは。
筋を通した男らしい判断ですね。
日本の企業はなかなか収益を上げるのが下手だと思いますが、それはうちの会社も意味不明な管理職や、邪魔するおじさん達を見ていると、なるほどなと思ってしまいます。
あおばさん
こんばんは。
「うちの会社も意味不明な管理職や、邪魔するおじさん達を見ていると、なるほどなと思ってしまいます。」
ってまったくそのとおりです。それが米国銘柄に比較して稼ぐ力が劣っている大きな原因のような気がします。
(ただ役職定年職の当方もその一人のような気がして背筋に冷たいものが走っています、、、(苦笑い))