今回はライバル対決ということで、コカ・コーラ(KO)とペプシコ(PEP)を比較してみました。
但し、ライバルとは言っても、ほぼ飲料事業一本のコカ・コーラに対してペプシコは飲料事業の他にスナック事業やシリアル等の食品事業を展開しており、純粋な意味でのライバルとは言えないことに注意が必要です。
とは言え、特に我々日本人投資家が銘柄選定をする際にはこの両社のどちらにしようか迷う方も多いのではないでしょうか。
まずは2016年以降の売上と成長率から。
成長率でペプシコがコカ・コーラを圧倒していますが、コカ・コーラの場合は再フランチャイズ化を進めていたこともあり、コカ・コーラの数字が単純にシェアの減少を表しているわけではないことは理解しておく必要があります。
続いては稼ぐ力を表す営業キャッシュフローマージンの推移。
御覧のとおりこちらはコカ・コーラがペプシコを圧倒。
2019年までは右肩下がりを続けていたペプシコですが、直近2020年では新型コロナ流行によるスナック等への巣ごもり需要増加の恩恵もありやや持ち直しているのが見て取れます。
となればインカムゲイン投資家注目の増配率もやはりコカ・コーラか?
と思いきや、ことはそう単純ではない。
こちらはペプシコが大きくリードしている状況となっています。
「ということは、さてはコカ・コーラが配当を出し渋っているのでは?」と思われるかもしれませんが、そんなことはない。
それは以下コカ・コーラのキャッシュフローの状況、すなわちフリーキャッシュフローから配当支払額を差し引いた残額(緑色)が決して潤沢ではないことを見ればわかります。
そして有利子負債残高は以下のとおりとなっており、財務の安定性を示す有利負債営業キャッシュフロー倍率は2019年まではペプシコがコカ・コーラを上回っていましたが、直近の2020年ではペプシコが現預金残高を増やしたこともありほぼ同レベルの状況となっているのが見て取れます。
有利子負債営業キャッシュフロー倍率とは、簡単に言えば今ある借金を毎年の稼ぐ力で何年で返済できるか?という数字(年数)であり、数字が少なければ少ないほど返済能力が高い、つまり財務的に安定しているということになります。
<計算式>
有利子負債営業キャッシュフロー倍率=有利子負債÷営業キャッシュフロー
尚冒頭、飲料事業一本のコカ・コーラに対してペプシコは飲料事業の他にスナック事業やシリアル等の食品事業を展開している、と書きましたが、参考までに両社のセグメント情報からコカ・コーラの北米事業とペプシコの北米飲料事業の営業利益を比較した数字が以下となります。
最後に直近1年間の株価の推移は以下のとおりとなっており、市場平均(S&P500-赤)に対してともにさえない状況となっています。
以上見てきましたが、連続増配年数はコカ・コーラが59年、そしてペプシコが49年とともに代表的な配当貴族銘柄、どちらを選ぶか?というのは正直なかなか判断が難しいところ。
ということで現在ペプシコホルダーの当方としては、
「いつかはコカ・コーラ。」
を胸に秘め、配当利回りと決算数値を確認しながら投資機会を伺っているところです。
(投資にあたってはこちらの情報を参考にしていただけるとさらにこれら銘柄の理解が深まるかと。)
(本データを妄信しての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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