生活用品大手のプロクター&ギャンブル(PG)が現地時間の10月24日に2026年第1四半期決算を発表しました。(P&Gは6月決算です。)
概要は以下のとおり。

まず売上高は前年同期比3%の増収。
セグメント別に見た売上増減の明細は以下のとおり。

これを見ると特にビューティー、グルーミング部門が牽引、為替(ドル安)の影響もありすべての事業セグメントで増収となっていますが、為替と価格(値上げ)はそれぞれ+1%とそれほど大きくなかった状況が見て取れます。
次に利益ですが、主に前年同期のアルゼンチンを含む一部市場における事業の大規模な清算に関連する事業再編費用の増加により、1株利益(会計基準ベース)は前年同期の1.61ドルに対し1.95ドルと21%増となりましたが、事業再編費用を含む特殊要因を除く調整後1株利益は前年同期の1.93ドルに対し1.99ドルと3%の増益となっています。
そして、アナリスト予想との比較では以下のとおり売上、調整後1株利益ともに予想を上回りました。

最後に注目の2026年の通期見通しですが、前回見通しの売上:1%~5%増、1株利益(潜在株式調整後):前期の6.51ドルに対し3%~9%増を維持しています。

尚見通しには、コモディティコスト上昇分(税引後)約1億ドルと、関税による(税引後)約4億ドルのコスト増加分が反映されていますが、関税についてはカナダが米国製品に対する報復関税の大半を撤廃したことからこれまでの予想影響額を半減しています。(但し、関税については今後も紆余曲折が予想されます。)
以上、通期見通しは維持したものの、厳しい消費者環境と地政学的環境の中、第1四半期は増収増益となった点は評価できます。
さらに最大7,000人の非製造部門の人員削減を目指す大規模なリストラ計画を発表、コストカットに抜かりはありません。
そして2025年(65億ドル)と比較し規模は縮小するものの今期は総額約50億ドルの自社株買いを実施する予定であり、第1四半期は12.5億ドルの自社株買いを実施、株主還元重視の姿勢に変更はありません。
ということで、実績〇、対市場予想〇、通期見通し△ = 保有継続
です。
(70年近い連続増配年数を誇るも、トータルリターン(10年)が市場平均を下回っている銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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合理化で冷徹な企業には勤めたくはないが投資したくなりますね
メロリンさん
こんばんは。
(当方のような)仕事のできない人間が居づらいような会社が投資したくなる会社なのかもしれませんね。(苦笑)