「ロシアのプーチン大統領は8月11日、保健省が国内で開発された新型コロナウイルス感染症ワクチンを認可したと発表した。新型コロナワクチンは世界初。2カ月弱の臨床試験(治験)で認可された。 」
とロイターが報じました。
これを受けて一時は経済が早期に正常化するとの期待から景気敏感株を中心に買いが広がった一方、ワクチン開発銘柄であるジョンソン&ジョンソン(JNJ)やファイザー(PFE)、さらにモデルナ(MRNA)、ノババックス(NVAX)の株価はそろって下落。
中でもモデルナは4%を超える下落、そしてノババックスに至っては16%を超える暴落となっています。
仮にこれら銘柄の株価が今回のロシアのワクチン認可に反応して売られたとしたら、心配する必要は全くないと考えています。
その理由ですが、そもそもワクチンは通常3つの段階を経て開発が行われるわけですが、今回のロシアのワクチンはたった76人(と動物)での治験の結果、安全性と有効性が確認されたことを受けて承認されたもの。
これは第1段階と第2段階で実施される規模の人数にしか過ぎません。
つまり本来安全性や効能を確認する最終段階の臨床試験である第3相試験(ここでは通常最低でも数千人規模での治験を実施)はいまだ終了していないばかりか先週開始したばかり。
しかも完了は1月までかかる可能性があるにもかかわらず今回見切り発車したのです。
要は開発競争で言えば、ロシアの開発段階はライバル他社とほぼ同程度の段階にあるということ。
にもかかわらず国がある意味「世界初」という栄誉が欲しいがために勝手に認可したに過ぎません。
それにしてもロシアは恐ろしい国です。
プーチン大統領は、テレビ放映された政府会合で、
「自分の娘の1人がすでに接種した。」
と発言したというんですから。
これはある意味77人目の治験者と同じ意味。
つまり国の威信をかけて娘にまで人体実験をさせてしまうんですから。
まあ、今回のロシアの勇み足認可問題はさておいて、我々としては国や会社を問わず安全かつ有効なワクチンができるだけ早く開発されることを望んでいるわけで、その意味では自分の子供にまで先行投与させたプーチン大領領の英断(?)に感謝すべきなのかもしれません。
(本記事を参考にしての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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おはようございます
おおっ、ワクチン認可 ロシア先陣切りで
一番乗りで、米国の優良ヘルスケア銘柄が
下がりそうですね。
よしよしいいぞいいぞ、
ジョンソンエンドジョンソン
アッヴィあたりが
私の激辛バーゲン指値まで
下がることを
祈りつつのんびり釣り竿を垂らして
引っかかるのを待っております。
ただ、今日はジョンソンエンドジョンソンはたった0.81%下げ、
アッヴィは逆に上がって終わりましたね。
ウィニングチケットさん
こんにちは。
アッヴィは順調に100ドルを抜けていくと思ったら、ここに来てじわじわ下げていますね。
やはりアラガン買収後、旧アラガンの取り薬等の美容系の事業が新型コロナウィルス流行の影響をモロに受けていることで敬遠されているのかもしれません。
となるとワクチンの量産化のタイミングを考えるとこの銘柄の場合買収による恩恵は来年以降、というのが現実的かと思っています。
こんばんわ。
アッヴィのアラガン買収効果は正直
すぐではなく先であればあるほど
ありがたいです。
多少もたつくくらいで、、
100ドルなどあっという間に
越えてしまいそうなので、、、、
株価の安い今のうちに
毎月ちょっとずつちょっとずつ
買い増ししております(*˘︶˘*).。*
ウィニングチケットさん
御意です。
何でもこの技術について、不正アクセスが疑われているらしいです。イギリスへの。
そういえば少し前から、BBCがサイバー攻撃が…と放送していました。
早く世に出したもの勝ち?
みずほさん
お元気そうで何よりです。
はい、アストラセネカにサイバー攻撃を仕掛けて情報を入手したらしいですね。
ロシアしかり、中国しかり、他国の技術を平然と盗んでおきながら自国の開発と誇示する。
全く開いた口がふさがりませんが、今回これで副作用でも出たら誰のせいにするんでしょうね。
こんばんは。
当方はワクチン銘柄は保有していな…違った、ファイザーを保有していますが、BioNTechのワクチンは新しい世代の技術を使っているワクチンなので中々面白いです。
メッセンジャーRNA(mRNA)を使ったワクチンなのですが、細胞のタンパク質合成回路があるリボソームに届けるというよりも、異物のmRNAとして認識して取り込ませて免疫を活性化する方式なのかもしれません。
確かにこれなら活きたウィルスや不活性化したウィルスを使うことなく副作用もある程度抑えられると期待できますね!
また、他のワクチンではコロナウィルスの特徴であるスパイクタンパク質を認識させるものや、アストラゼネカのものは弱毒化したウィルスがコロナのスパイクタンパク質を持つように改造したもののようです。
報告書では、ModernaとBioNTechのワクチンが重篤な副作用が少なく、アストラゼネカのワクチンの副作用は重くなるものもあるようです。
ワクチンの巷の印象だけで投資するのではなく、実際の報告書に目を通してみるのも面白いですよ。
お盆休み期間の一週間で読み切れる量なので、ワクチン株を持っているなら目を通して握力を鍛えましょう。
色々とやいのやいの言われているWHOにまとまっているページがありますよ。
https://www.who.int/publications/m/item/draft-landscape-of-covid-19-candidate-vaccines
ひろーさん
ワクチンに関する情報ありがとうございます。
ロシアがハックしたと言われているアストラゼネカのワクチンの副作用は重くなるものもあるのですね。
極めて興味深いです。
アストラゼネカのワクチンは活きたウィルスを活用しているので、弱毒化されてるとは言え、発熱や倦怠感、関節痛の副作用は出て然るべきと思います。
その他のMRNA、BNTXのものは人工的に作ったウィルス様粒子なので、増殖はしませんし、細胞に感染することもないと理解しています。
単に全身の免疫細胞のB細胞とT細胞に指令を送る基地に当たる樹状細胞の刺激でSARS-CoV-2への免疫ブーストを狙っているだけなのですから。