以前の記事でスリーエムからスピンオフし上場したソルベンタム(SOLV)の売却を決めた、と書きましたが、売却資金での購入は米国銘柄を考えています。
そこで今回注目したのが、シリウスXMホールディングス(SIRI)。
シリウスと言えば、バークシャー・ハザウェイ(バフェット)が大幅に買い増しした銘柄。
シリウスXMホールディングス(Sirius XM Holdings Inc.)は、衛星放送会社。
各種チャンネルを介した音声の放送を手掛ける。
放送は月決め料金制で米国全土に提供。
コマーシャルのない多様なジャンルの音楽と、ニュース、スポーツ、天気予報、トークショウ、コメディ、公共ラジオ放送を配信する。
(ブルームバーグ)
2つのオーディオエンターテインメント事業「SiriusXM」と「Pandora」を運営。
米国の衛星ラジオサービス「SiriusXM」では、CMなしの音楽、スポーツ、ライブイベント、ニュース、コメディ、独占的なトークやエンターテイメントなどのラジオチャンネルをサブスクリプション型(月額課金形式)で提供する。自動車、家庭、PCや携帯機器、船舶など様々な環境で聴くことができる。
2019年に買収したネットラジオ「Pandora」事業では、リスナーごとに個別化したストリーミングプラットフォームを通じ、音楽やコメディ、ポッドキャスト番組を提供。
サービスには、広告付き無料ラジオ、ラジオサブスクリプション(Pandora Plus)、オンデマンドサブスクリプション(Pandora Premium)の3種類がある(ユーザーの大部分は広告付き無料サービスを利用)。(2024/04/24)
(日経新聞)
直近の業績は以下のとおり。
まず売上ですが、直近2023年では減収(-0.6%)となっている状況。
続いて1株利益(潜在株式調整後)。
御覧のとおり2021年以降はほぼ横ばいとなっています。
そして本来の稼ぐ力を表す営業キャッシュフローマージン。
営業キャッシュフローマージンとは
企業がどれほど効率的にキャッシュを稼いだかを示す指標であり、営業活動の結果として売上がどのくらいの営業キャッシュフローを生み出したかを表している。
計算式は、営業キャッシュフロー÷売上高で表される。
PL(損益計算書)上の利益はお化粧が可能だが、営業キャッシュフローは資金の入出金であり、会計基準・会計方針等の影響を受けないいわばごまかしのきかない数字である。
こちらは直近2023年でも20%を超えているものの、残念ながらきれいな右肩下がり。
さらに財務の安定度合いを表す有利子負債営業キャッシュフロー倍率。
有利子負債営業キャッシュフロー倍率とは、簡単に言えば今ある借金を毎年の稼ぐ力で何年で返済できるか?という数字(年数)であり、数字が少なければ少ないほど返済能力が高い、つまり財務的に安定しているということになります。
<計算式>
有利子負債営業キャッシュフロー倍率=有利子負債÷営業キャッシュフロー
こちらも残念ながらきれいな右肩上がり。
但し、配当は2021年以降増配率を落としているとは言え、増配を続けている。
現時点(8月20日時点)の配当利回りは3.3%とまずまず。
以上見てきましたが、売上しかり、営業キャッシュフローマージンしかり、有利子負債営業キャッシュフロー倍率しかり、決して魅力的とは思えない。
なぜバフェットはこの銘柄を大量購入したのか、正直凡人投資家の当方には理解できない。
そもそもストリーミング・アプリに簡単にアクセスできる車が増えている、いわゆるコネクテッドカーの時代に今さらラジオ?
という疑問がわくことは確か。
つまり今後の市場の伸びは期待できない。
しかしシリウスは北米最大の衛星ラジオ運営会社であり、成長に期待できないがゆえに新規参入の可能性が少ない業界にあって、寡占状態が続くことが予想される。
つまりある意味たばこ銘柄に似たところがあるとは考えています。
上記数字的には決して投資対象とはならない銘柄ですが、「バフェットが買い増しした。」、という事実が当方の判断を大いに迷わせています。
(「バフェットが買い増しした。」、という事実のみでの購入にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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