窓際中年のつぶやき

米国株投資がうまく行けば行く程感じるサラリーマン投資家の心の葛藤について

2008年に米国株投資に舵を切ってから早12年が過ぎました。

投資を始めたばかりの頃は明確な投資方針もないまま、しかも分散投資など眼中にないままただ有名評論家の(軽い)言葉を鵜呑みにし、さらにまさか投資直後にあの歴史に名を残すリーマンショックが起こるなんて夢にも思わず200万円以上の大枚を投入した結果、見るも無残に玉砕。

(詳しくはこちらをご覧ください。)

私の投資履歴書⑩-そして米国株投資 いきなりの洗礼さて、これまで当方の投資遍歴を書いてきたわけですが、まだ肝心の投資についてはふれていません。 それはもちろん米国株投資。 そ...

そんな絶望の淵にあった当方を救ってくれたのが、ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」。

株式投資の未来(by ジェレミー・シーゲル)

(シーゲル銘柄からの投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

この本に載っていた「シーゲルランキング」をベースにリーマンの嵐の中、新たなスタートを切った。

私の投資履歴書⑪-ついに救いの神現る! それがシーゲル生き残り銘柄シテイグループ(C)への投資で俄然米国株に興味が湧いた当方、米国株に関する本はないか?と物色を開始。 すると目に留まったのが、ジェ...

その後は配当収入に軸足を置き、余剰資金+配当の再投資を愚直に続けることでひたすら配当収入の最大化を目指した。

その結果2019年にはついに目標としていた年間配当収入300万円についに到達。

今年はすったもんだの末とは言え、さらににその金額を伸ばすことができた。

配当収入300万円再チャレンジへの道 結果報告(2020年12月末) 2020年の累計配当収入は329万円でした早速ですが2020年度の配当収入(税引き前金額)は以下のとおりとなりました。 表は左から予想ドル金額、実績ドル金額...

そんな当方ですが、米国株投資、特にインカムゲイン投資を続ける中で確実に変わったことがあります。

それが日本の会社、その中でも勤務先に対する見方。

株式投資に必須の作業である決算書の確認を長い間続けているとあることに気づく。

それが米国企業のスピード感。

これが日本企業、特に自身が勤務する会社とは雲泥の差であることに気づく。

例えばリストラ。

最近でこそ日本企業でも希望退職募集等のリストラを行うようになってきましたが、米国では日常茶飯事。

しかも日本企業のように後ろ向きのリストラのみならず、いわゆる積極的なリストラ、攻めのリストラを行う。

そして企業(事業)買収や売却。

例えば持株を見てもアッヴィのアラガン買収、ファイザーの後発薬事業のスピンオフ、IBMのレッドハット買収とネットワークサービス部門の分離(予定)とこれまた日常茶飯事。

しかもその規模が数兆円とケタ違いに大きい。

さらに株主からの強い圧力で無能な経営陣、結果を出せない経営者は即行でクビになる。

要は常に新陳代謝が進んでいる。

裏を貸せばそれだけ競争が厳しい。ドラスティックにやらざるを得ない。

これに対して日本企業。

社内決済を見てもわかるとおり、とにかく物事を進めるのに時間がかかる。

そして物事を変えることに抵抗する。特に年寄りの多い企業ほどこれが顕著。

この違いイライラする、ストレス、心の葛藤を感じてしまう。

・なぜやる事もなくうたた寝をしている高給取りの年寄りをクビにしないのか?

・なぜ専門的な知識もないただただ社内根回しだけにたけている人間が出世するのか?

・なぜ長年赤字を垂れ流し続けている事業をたたむことなく、しかもそのトップを変えようともせず、さらにその責任を誰も取ろうとしないのか?

・なぜただ保身だけを考え会社の変革に抵抗する経営者を入れ替えないのか?

こんな思いが日に日に強くなる。

要はついつい(米国株)投資家目線になっている自分がいる。

むろんこの思いは決して間違っていない。

但しこの感情はもろ刃の刃(やいば)。

我々は従業員、つまり使用人の身。

しかも当方は役職定年の窓際職。

これを絶対に忘れてはならない。

ということで、投資家目線での強い思いをぐっとかみしめ、日々かいがいしく(?)社畜的宮仕えにいそしむ中年投資家なのでした。

(勤務先に感じる違和感によるストレスの発散にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. ひろー より:

    こんにちは。

    当方はソフトウェアを書いてご飯を食べているので、あんまり会社の意思決定が遅いと感じた事はないんですよね。
    できないときは少しだけ出来るではなく、完璧にまっさらな世界観なのであまり専門性を持っていない同僚も居たことがないんですよね。
    取引先には稟議がなかなか通らないと言うのはあるので、
    そういう事なんだろうと思います。

    ちなみに、意思決定が高速で人件費を抑制気味で赤字プロジェクトはバッサリ切る、不採算事業部は叩き売る企業に新卒で入って居たことがありますが、まぁクッソ忙しい上に生活もままならないので贅沢な悩みなんだと思います。
    米国型マネジメントでは人が成長するのを待つことなく、相対評価で下位5%は一瞬で戦力外通告を食らうので勤務するのはあまりオススメしませんね。

    • naobito より:

      ひろーさん
      こんにちは。
      ソフトウエア業界は当方の業界とはずいぶん違うのですね。
      やはり専門性がベースとなっているのでプロスポーツの世界のように成果を出せない人間がはっきりわかるということなのでしょうね。
      うたたねオヤジは一発でクビですな~。(笑)

      • ひろー より:

        あけましておめでとうございます。

        下位5%の評価は今期の成績なので、いくら前期・前々期などに成果を残していても戦力外通告を喰らいます。
        これが米国型マネジメントの怖さですね。
        日本IBMの首切りの事例を読むと背筋が凍るかもしれません

        • naobito より:

          ひろーさん
          あけましておめでとうございます。本年も変わらぬお付き合いをお願い致します。
          厳しい世界ですね。当方なら即刻クビでしょう。(脂汗)
          ただそれだけに投資家側に立った経営をしていると言える。投資対象としては魅力的なんですよね~。

  2. あめ より:

    まさにでございます。
    投資をしているとふと気が大きくなる時もたまにあり。
    「こら、お前は雇われだぞ。態度が生意気になって、万が一首でも切られたら投資どころではないぞ」
    と自分に言い聞かせる事があります。

    • naobito より:

      あめさん
      こんばんは。
      そうなんですよ、ついつい無意識のうちに我が身を忘れ上から目線になってしまう。
      ここが株式投資の非常に怖いところなんですよね~。

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