コラム

【緊急投稿】米国株投資家の皆さんへ 今回の株価暴落を受けての素朴な疑問を聞いてやってください(2021年9月21日)

9月20日の米株式相場は久しぶりの暴落。

一時は900ドル以上の下落となりこの記事を書いている日本時間4時すぎの時点でダウ工業株30種平均は800ドル以上値を下げています。

下落の原因として取り上げられているのはもちろん中国の不動産大手、中国恒大集団の資金繰り不安が強まり、リスク回避の動きが広がったこと。

株安の警戒感を映すVIX指数(恐怖指数)も急上昇しています。

VIX指数とは

株価の先行きにどれほどの振れ幅(ボラティリティー)を投資家が見込んでいるかを示す「株価変動率指数」のうち、米国株を対象にした指数のこと。
通常、株安が懸念される局面で上昇し、20を超えると不安心理が高まっていると解釈される。(日経新聞より)

この先どこまで株価が下がるかはまさに神のみぞ知るところですが、インカムゲイン投資家としてこんな時いつも疑問に思うことがあります。

 

株価の変動はおかまいなし、自分自身を含め皆昨日とまったく変わることなく今日も働いている。

そのような人々の働きによって企業は昨日と同様、自社の製品・サービスを提供している。

そして人々はいつもと変わらぬ製品・サービスを今日も購入している。

企業は昨日と変わらず自社製品・サービスを売り上げ、それを淡々と積み上げている。

そして暴落前とさほど変わらぬ利益と黙々と積み上げている。

・アルトリアやフィリップモリスは株価が暴落したからといって、急にタバコを作らなくなるのだろうか?

ー 愛煙家は株価の変動に応じてタバコの本数を変えたりするのだろうか?

・ファイザーやモデルナは株価が暴落したからといって、新柄コロナワクチンの製造を止めてしまうのだろうか?

・ジョンソン&ジョンソンは、治療薬や絆創膏、コンタクトレンズを作るのをやめるのだろうか?

ー 人々は指を切っても「あっ、今日は株価が暴落してしまったから、、」と言ってバンドエイドをつけなくなってしまうのだろうか?

・AT&Tやベライゾン景気が悪くなるからと言って通信を遮断して、携帯を使えなくなるようにしてしまうのだろうか?

・コカ・コーラやペプシコは株価が急落した場合、ラインの稼働時間を短くする、といった規定でも設けているのだろうか?

・サザンやドミニオン・エナジー等の電力会社は電気の供給を止めてしまうのだろうか?

・・・・・・

・・・・

・・

将来の株価など誰にもわかりません。

今後も下落が続き、運悪くリーマンショック以上の下げ幅を記録するかもしれません。

株価が半減し、17,000ドル台をつけるかもしれません。

そして、34,000ドルに戻るまで何年もかかるかもしれません。

しかし、少なくとも長期投資家(さらに言えばインカムゲイン投資家)はそんなことは気にする必要はありません。

真に気にすべきは、

保有する企業が昨日と同様、今日も自社の製品・サービスを提供しているか。

そして

いつもと変わらぬ価値の高い製品・サービスを人々が今日も変わらず購入し、満足しているか。

ではないでしょうか。

(暴落時の投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. ウィニングチケット より:

    おはようございます。

    昨晩の軽い調整で全面安で画面は一瞬にして
    真っ赤に染まりましたが
    この激流の中でなんと、、
    ポツン、ポツンとプラスに転じる猛者が、、

    増配貴族達は徐々に一人一人
    プラスに転じて行きましたね

    プロクター・アンド・ギャンブル
    ジョンソンアンドジョンソン
    ペプシコあたりはすぐにプラスに転じていました。

    この調整が、どれだけ続くかわかりませんが
    増配続ける安定した銘柄には
    相場が悪い時こそ
    資金が逃げずに逆に避難所として
    逃げ込んで来る傾向も
    ありますね。

    まだまだ、
    波乱の時期が続くかもしれませんが
    増配貴族銘柄は守備力が高いのが
    昨晩もしっかり見れたので
    安心してホールド出来る存在ですね。

    • naobito より:

      ウィニングチケットさん
      こんばんは。
      久しぶりの下落らしい下落でしたね。
      今回の下落の原因が単純に中国の一企業の問題であれば長続きはしないと思いますが、そもそもテーパリングの存在もあるわけで相場は何があるかわかりませんから。
      ただこうなるとやはり連続増配を続ける銘柄には安心感がありますよね。
      冷静見れば配当貴族銘柄は皆リーマン時もしっかり増配を続けていたわけですから。
      株価を見ずに配当を見る。
      といったところでしょうか。

  2. ひろー より:

    こんにちは。

    暴落の時は公開市場に上場しているほぼ全ての銘柄、コモディティ(原油・貴金属)、仮想通貨は連動して落っこちるものですが、直近のものは貴金属に関してはあげていたので軽いリスクオフ局面なんだなーと見ていました。

    仮想通貨に関しては伝統的な金融市場から漏れ出ている流動性の受け皿という動きをするので、BTCやETHの値動きを見ているとおおよその市場に余っているキャッシュがどれだけあるかの目安がつきそうです。

    米新規失業保険申請件数に関しては
    予想 32.0万件
    結果 35.1万件
    のため、労働市場にも過熱感はなさそうです。
    米中古住宅販売件数に関しては
    予想 589万件
    結果 588万件
    のため、空前の低金利に未だ沸いてはいるものの、沈静化しつつありますね。
    失業保険申請件数と中古住宅販売件数の統計を見る限りテーパリングに関しても後ろ倒しはないものの、前倒しもなさそうな気配です。
    (米国の住宅市場の大きさは中古住宅>新築住宅です)

    なんだかんだでITサービスは好調を維持しており、セールスフォースが2022年通期ガイダンスの上方修正を出してカチ上げしていましたね。
    https://investor.salesforce.com/press-releases/press-release-details/2021/Salesforce-Raises-FY22-Revenue-Guidance-Initiates-FY23-Revenue-GAAP-Operating-Margin-and-Non-GAAP-Operating-Margin-Guidance/default.aspx

    Investor dayの開催に合わせて発表なんて粋な事をしますね。

    • naobito より:

      ひろーさん
      おはようございます。
      その後の株価の動きを見ていると20日の大幅な下落は、現在も続いている中国恒大集団の資金繰り不安によるところが大きかったようですね。
      米新規失業保険申請件数、中古住宅販売件数ともにサプライズはなく、年内テーパリング開始は変わらない感じです。
      現在債券価格は下落していますがこれが上昇に転じるようなら、久方ぶりの株式の調整はありそうです。

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