飲料銘柄のライバルと言えばもちろんコカコーラ(KO)とペプシコ(PEP)。
(但し、コカコーラがほぼ飲料事業に特化しているのに対しペプシコは飲料事業の他にスナック事業、そしてシリアル事業の3本柱で事業運営しているという違いがあります。)
そして両社はともに連続増配銘柄。
コカコーラが62年、そしてペプシコは52年と半世紀を超える長きに渡り増配を続けています。
ちなみに直近の増配率の推移は以下のとおりとなっており、ペプシコがリードしている状況。
では増配余力があるのは?
ということで今回確認してみました。
その結果がこちら。
こちらは両社の配当性向を比較したグラフとなりますが、これを見ると2020年にコカ・コーラがの91%と非常に高い数字となった以外は両社ともにでこぼこはあるものの70%台で推移しており、大きな差異が見られない状況が見て取れます。
ただもう一つの配当性向を見ると違った事実が見えて来る。
それがこちら。
こちらも同じく両社の配当性向を比較したグラフとなりますが、最初のPL(損益計算書)ベースの通常の配当性向ではなくキャッシュフローベースの配当性向となっています。
企業が創出したキャッシュ、つまり真に稼いだ利益(営業キャッシュフロー)の何%を配当に回したかを測定することで、ある意味配当による投資家への還元度合いをより厳密に示すものとなります。
こちらを見るとペプシコが2019年以降ほぼ50%台をキープしているのに対して、コカ・コーラの方は2021年以外は60%後半~70%台で推移している状況が見て取れます。
つまりコカ・コーラの方がペプシコよりも配当性向が高いにもかかわらず増配率はペプシコより劣っていた、と見ることができます。
もちろん株主還元、つまり配当は個々の企業の政策、方針によって違いがでます。
言い方を変えればコカ・コーラの方がより積極的に株主還元を行っていた、と見ることもできます。
いずれにしても両社ともに甲乙つけがたい優良配当銘柄であることは間違いのない事実ですが、こうやって数字一つ比較してみても両社の違いが見えて来るわけで、
あらためて銘柄研究には終わりがない。
と感じているところです。
以上、ご参考まで。
(甲乙つけがたいライバル銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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