現地時間11月8日の終値でバイオ医薬品銘柄のアムジェン（AMGN）が5.5％もの大幅上昇となりました。
上昇の理由は7日夕刻に開発中の新薬についての情報を公表したから。
より具体的には2022年11月10日から14日にフィラデルフィアで開催される年次米国リウマチ学会で、確立した治療と開発中製品の幅広いポートフォリオにわたる臨床データとリアルワールドデータ（日常の実臨床の中で得られる医療データ）を発表する予定であることを明らかにしたから。
そして当日発表する全25の演題のうち、特に注目されるのがリウマチ治療薬のAMGEVITA（アダリムマブ）。
AMGEVITAはアダリムマブのバイオシミラー製品（バイオ後続品、つまり既に新薬として承認された先行バイオ医薬品と同等/同質の品質、安全性及び有効性を有する医薬品のこと。）として開発されており、現在は市販されていません。
今回の発表ではドイツのリウマチ疾患患者における治療満足度と持続性を強調する発表が行われる予定であり、将来の販売に向けた期待が高まったことは間違いありません。
そのアムジェンですが、11月3日に発表された第3四半期決算はアナリスト予想との比較では以下のとおり売上、調整後1株利益ともに予想を上回る結果となっています。
また、2022年の通期予想ですが以下のとおり前回予想を売上は下限値を0.5億ドルほど引き上げたものの上限値は0.1億ドル引下げ、そして調整後1株利益は下限値を0.25億ドルほど引き上げたものの上限値は0.15億ドル引下げ、それぞれレンジ幅を狭めています。
そして注目の真の稼ぐ力を表す営業キャッシュフロー（第3四半期累計）は主に運転資本が増加したこと等により前年の24億ドルから30億ドル、そしてフリーキャッシュフローは前年の22億ドルから28億ドルにそれぞれ増加しています。
株価の上昇はもちろんうれしいのですが、インカムゲイン投資家としては将来への期待一辺倒ではなくあくまで配当の源泉である実績で投資判断をしていきたい、と考えています。
以上、ご参考まで。
（期待一辺倒での投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。）
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