銘柄研究

【速報】エクソン・モービルが人員削減へ 注目は「果たして米国企業の面目を保てるか?」

現地時間の10月21日、「エクソンモービルは石油価格下落で主要プロジェクトの延期を余儀なくされる中、不特定数の従業員をレイオフする計画だ。(ダレン・ウッズCEOから)スタッフ宛ての電子メールで明らかにした。」とブルームバーグが報じました。

エクソンに関しては以前欧州の関連会社で最大1600人の人員削減を発表した際、本ブログで「減配を避けるためには1600人では不十分であり、さらなるコスト削減策や投資削減の発表を心待ちにしている。」と書いたわけですが、やはり追加施策の発表となったわけです。

【速報】エクソン・モービルが1600人削減 報道に落胆した理由石油大手エクソン・モービルが現地時間の10月5日、世界的な事業見直しの一環として、2021年末までに欧州の関連会社で最大1600人を削減...

ただ、今回CEOが社員に充てたメールでは以下のような内容となっており、具体的な規模(人数)は公表されませんでした。

・組織をより効率的かつ機敏にするために、必要なポジション数の削減が伴い、残念ながら必要人員の削減が必要だ。

・間もなくアメリカとカナダ及び世界の他の地域の人員削減のための作業が完了する。

・米国の場合、精査が完了した後取締役会と最新情報を共有しすぐにラインリーダーから従業員に詳細が連絡される。

よって注目はその人数。

9月30日に一足早く人員削減を発表したロイヤル・ダッチシェルの場合は最大9000人だった。

しかもすでに4月には66%減配を発表し、キャッシュフローではエクソン・モービルよりはるかに健全なロイヤル・ダッチシェルにしてその人数。

総従業員数はやや多いとは言え、同程度の削減は必要なのではないでしょうか。

エクソンの第3四半期の決算発表日は10月30日。

恐らくその際に具体的な人数を発表するのでは、と予想していますが、その人数によって「エクソンが米国企業の面目を保てるかが決まる。」

と考えています。

どういう意味か?

当方、米国企業は「会社は株主のもの。」

という意識が非常に高い、と考えています。(ちなみに日本の企業は論外です。)

そう、つまりは株主への還元を第一としている。

もちろん会社によって程度、優先度合いには差がある。

ただ、ダレン・ウッズCEOはかねてから、「配当の優先順位は高い。」旨の発言をしていた。

しかし第2四半期決算発表時に、「これ以上有利子負債は増やさない。」とも発言していた。

となればこのまま何の施策も講じなければ減配せざるを得ないことは明白。

その結果、今回の人員削減の発表となった。

もちろん、株主の利益を最優先し、(雇用ではなく)配当を守るために。

投資家としてそう思いたい。

ということで、強い期待を持ちながら固唾を飲んで決算発表を待っている中年投資家なのでした。

(青息吐息の銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. あおば より:

    こんばんは。
    今日も記事ありがとうございます。
    米国企業は株主を大事にするための企業の取り組みが日本とは違いますね。
    日本は景気が悪くなるとすぐ減配をする企業が多いですよね。
    勤めるなら日本企業、投資するなら米国企業かなと思います。

    • naobito より:

      あおばさん
      おはようございます。
      おっしゃるとおり日本企業はすぐ減配。ただその裏には雇用維持がある。
      その結果仕事のできない社員が溜まり、業績は伸びない。という構図ではないでしょうか。
      いずれにしても果たしてエクソンが配当を維持するのか?大注目ですね。

  2. ウィニングチケット より:

    エクソンモービルいやはや恐ろしい状況に
    なってきましたね。
    レイオフ連発で、何とか配当死守を
    優先してくれているのでしょうが、、、

    ホルダーとしては
    連続増配続けて欲しいですが
    雇用を守れず
    業績悪化でも
    とにかく株主重視で配当配る姿勢に
    恐ろしさを感じます。

    米国企業では恐ろしくて
    働けないですね(ノ*0*)ノ

    日本の企業でのんびり働かせていただきながら
    米国企業へ投資を行うくらいの
    距離感で米国企業とはお付き合いさせていただきますщ(゜ロ゜щ)

    • naobito より:

      ウィニングチケットさん
      働くなら日本企業、投資するなら米国企業。
      これ当方のようなゆるゆる社員の鉄則ではないかとかねてから思っています。
      ただウイニングチケットさんは優秀社員、より高給&さらなる潤沢なお小遣いゲットを目指し外資系に転職、という選択肢もあるのでは?

  3. ウィニングチケット より:

    ありがとうございます。
    猛烈に休みなく働くのを生き甲斐に
    残業代&祝日出勤手当を原資に
    国内優待株や米国高配当株をむふふと
    買うのを幸福に感じていたのですが
    最近は、土日はしっかり休み、平日も極力残業なしで
    時間内で帰れるようにこころがけております。
    体力的にもそうですが、人生の時間は有限であることに
    気が付いたからです(今更ですが苦笑)
    家族と過ごす時間、
    経済や歴史の思索にふける時間、
    投資先をむふふと調べる時間、
    最近は外食がなかなか楽しめないので
    友人とホームパーティをしたり
    釣り&アウトドアパーティしたりと
    人生を楽しむようにしております^^

    やはり、外資系で猛烈に稼ぐより
    正直者さんと同じく日本企業でのんびり
    やらせてもらいたいと思います。

    • naobito より:

      ウィニングチケットさん
      「人生の時間は有限であることに気が付いたからです」
      これ、凄く共感できます。
      もちろん仕事優先で働けば収入は増えます。
      しかし、家族と過ごす時間等それによって犠牲になるものの方がはるかに大きい。
      このことに気づいた時、仕事、そして人生に対する見方が変わる。
      そんな風に思っています。

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