たばこ銘柄のアルトリア(MO)が9月9日に開催された投資家説明会(Barclays Global Consumer Staples Conference)に出席しました。
CEOとCFOの発言で当方が注目した点は以下のとおり。
2020年通期予想について
調整後1株利益の4.21ドル~4.38ドルに変更なし。
この数字は2019年実績の4.21ドルに対しては0%から4%の増加率となる。
ジュールに関して
アルトリアはジュール・ラブズにおけるグローバルでの大規模な人員削減と欧州・中東・アフリカ・アジア太平洋市場からの撤退の検討を決定した。
その結果現在減損に関して評価を行っているが、減損損失の金額については大きな金額となる可能性もある。
何と言っても注目はジュールのさらなる減損の可能性が発表されたことでしょう。
ジュール・ラブズは電子たばこ最大手であり、2018年アルトリアはこの会社に128億ドルもの投資を行っています。
しかしその後電子たばこの特に若者への健康被害やそれに伴う規制強化によって業績が大幅に悪化、それによりアルトリアは2度に渡る減損損失の計上(総額86億ドル)を余儀なくされ、結果として2019年の決算が赤字に転落したのは記憶に新しいところ。
それがまたしても減損損失を計上することになろうとは。
ただ当方、第3四半期で多額の減損損失が計上されようともこの銘柄を手放すつもりはありません。
仮に今回最悪の事態となり全額を減損しなければならなくなったとすればその額は42億ドル。
確かにこれは大きい。
そうなれば間違いなく第3四半期は赤字に転落でしょう。
でも気にしない。
「いやいや、気にしないってそれはおかしいでしょ。業績を重視して投資しているのに。」
確かにそれは一里ある。
ただそうなったとしてもアルトリアの場合配当には影響しない。
なぜならアルトリアの配当政策は、調整後1株利益の80%配当となっているから。
調整後とは特殊要因は含まれていない、ということ。
そして減損損失も特殊要因に含まれている。
さらに今期の通期予想の調整後1株利益は上記のとおり前期比で0%~4%増となっている。
そういうことです。
(次回決算で赤字転落の可能性のある銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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