IBMが現地時間の10月19日に第3四半期決算を発表しました。
今回の決算に関しては、すでに10月8日に決算予想を公表していましたので、詳細はともかくある意味安心して(?)確認できます。
まず決算概要は以下のとおり
売上高は予想数値の176億ドルとほぼ一致の175.6億ドルで前年同期比で2.6%の減収。
部門別の売上は以下のとおり。
人工知能(AI)のワトソンを含むクラウド&コグニティブ・ソフトウェア部門が6.8%増と好調。
クラウドの総売上は60億ドルで19%増、買収したレッド・ハット分の売上は17%増と第2四半期とほぼ同率の伸びとなり引き続き好調を維持しています。
但し、それ以外の部門は減収に終わっています。
次に売上総利益率(グロスマージン)を見ると、利益率の高いクラウド&コグニティブ・ソフトウェア部門のマージンがさらに増加しているのが見て取れます。
一方1株利益の方は会計基準(GAAP)ベースでは増益となったものの、買収関連費用、退職給付関連の調整、税制改正の特殊要因を除いたNON-GAAPベースでは前期の2.68ドルに対して2.58ドルと3.7%の減益に終わっていますが、売上、利益ともにアナリスト予想とほぼ一致。
以上、予想時の記事にも書きましたが、相変わらずのクソ決算に苦笑い。
しかし当方、この銘柄を保有し続けます。
その理由は、10月8日に発表されたネットワークサービス部門の分離への期待、ではなく毎度おなじみの営業キャッシュフローマージン。
こちらの方は前年同月比でしっかり増加している。
そして発表資料のCFOの以下のコメントも心強い。
「私たちはハイブリッドクラウドとAIの技術革新への投資を増やすために必要な財務の柔軟性を持っています。そして、長期の配当政策に引き続きコミットしています。」
もちろん来年末までに完了予定となっているスピンオフへの期待がないと言えばウソになりますが、今後ともこの銘柄の稼ぐ力をしっかりとチェックしていくつもりです。
(四半期売上が過去10年間で29四半期で減少している銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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こんばんは。
おぉ・・・・。IBMは相変わらずの決算の数字ですね。
そういえば、なおびとさんと当方でイマイチ投資の収益や取り崩しの話が噛み合わないなぁと思っていたら期待している効用[1]が違うからだったんですね。
[1] https://glossary.mizuho-sc.com/faq/show/1867?site_domain=default
当方は投資の効用は確率的(と短期的な上下動の分散)なもので、ポートフォリオにある銘柄のFCFの伸びをより享受する行動を取ります。
つまり、当方にとっての最適な投資行動は確率的なもので、より高い確率に賭ける投資行動をします。
まとめると、個別株を買い付けるということは市場平均よりもクオリティの高い銘柄にポートフォリオを傾けて比重を増やす、という投資行動ですね。
逆になおびとさんはインカムゲイン狙いなので、投資の効用としては少なくとも一期間に関しては予測可能の固定値です。
この期待値を高めるという投資行動と、少なくともある一定期間においては期待値は一定という前提が異なっていることから話が噛み合いにくかったんですねぇ。
という気づきのコメントでした。
ひろーさん
そう、簡単に言ってしまえば、
成長 対 成熟。
当方は米国株投資にある意味、満期のない定期預金的役割、を期待しています。
おぉ、なるほど。
よく理解できました。
当方は確実性よりも投資家は基本的にリスク回避的であることから、リスクプレミアムを享受しつつ、トータルリターンを狙う戦略ですね。
どうしてそういう銘柄なのかと訊かれたら-5σ(特大不景気が来ること)を想定しているから、と答えます。
なので、市場に確固たるシェアがあるか、とか、YoYで30%〜40%の売上高の成長があるか、とか複合してポートフォリオを作成しています。
ひろーさん
ひろーさんの投資法はまさに王道。
特に投資期間を長く取れるならなおさら。
そう思います。