たばこ銘柄のアルトリア グループ(MO)が現地時間の2月1日に第4四半期決算を発表しました。
概要は以下のとおり。
まず売上ですが、前年同期比で2.2%の減収。
これをたばこ製品別で見ると、以下のとおりメイン事業の紙巻きたばこが数量ベースの減少(前年同期比7.6%減)を値上げでカバーしきれず金額ベースでは3.3%の減収、一方無煙(Oral)たばこは数量ベースで2.0%減少したものの、値上げで補い金額ベースでは6.6%の増収となっています。
次に1株利益ですが、会計基準ベースでは前年同期の1.50ドルに対し1.16ドルと22.7%減となっていますがこれは主に特殊要因(法人税・ビール大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABI)社への投資関連)によるものであり、特殊要因を除いた1株利益は1.18ドルと前年同期と同額となっています。
そしてアナリスト予想との比較ですが、以下のとおり売上は予想を下回ったものの、調整後1株利益は予想と一致しています。
最後に注目の今期2024年通期予想ですが、調整後1株利益で5.00ドルから5.15ドルと2023年の4.95ドルの実績に対して1%から4%の増益としており、中央値でアナリスト予想(5.07ドル)とほぼ一致しています。
以上、売上の減少にもかかわらずきっちりと利益を出す、という姿はこれまでと変わらず。
これがフィリップ モリス時代から数えて50年を超える連続増配を継続する企業の底力。
また、2023年には4.3%の増配を実施し”2028年まで毎年1株当たり1桁台半ばの配当成長”を目標に掲げ、今回2024年12月31日までの期間での10億ドルの自社株買いを発表しています。
アルトリアと言えば昨年10月にカリフォルニア州およびその他の州で販売されている違法な使い捨て電子たばこ(VAPE製品)の海外および米国のメーカー、販売業者、オンライン小売業者34社に対して「多額の」補償的・懲罰的損害賠償とともに、製品の輸入・販売の全国的差し止めを求め訴訟を提起したわけですが、その進展も注目されるところです。
ということで、売上×、利益×△、通期予想△ でもホールド
です。
(いまだ紙巻きたばこに大きく依存する銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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