現地時間の7月22日に飲料大手のコカ-コーラ(KO)が2025年第2四半期決算を発表しました。
概要は以下のとおり。
まず売上高はユニットケース販売数量がメキシコ、インド、タイの販売減等により1%減、また為替(-3%)の影響はあったものの、価格(値上げ)/ミックスが6%増となったことにより前年同期比で1%の増収。
次に利益ですが、会計基準ベースの1株利益は前年同期の0.56ドルに対して0.88ドルと58%増となっていますが、これは主に特殊要因(為替レートの変動による外貨建て取引の価値の変動)によるものであり、特殊要因を除いた調整後1株利益は粗利率が増加したこと等により、以下のとおり前年同期の0.84ドルに対し0.87ドルと4%の増益となっています。
そしてアナリスト予想との比較では以下のとおり売上は若干予想を下回ったものの、調整後1株利益は予想を上回りました。
最後に注目の今期2025年通期見通し(NONーGAAPベース)ですが、以下のとおり売上(通貨変動や買収などの影響を差し引いた実質売上)は5%~6%増と前回見通しを維持したものの、調整後1株利益は前回見通しの2%~3%増から3%増へ上方修正しています。
尚、現在コカ・コーラは移転価格税制に関しIRSと訴訟中となっているわけですが、訴訟による影響については加味していない点には注意が必要です。
以上、市場の逆風、またドル高の影響を受けながらも増収増益を達成したこの銘柄、また関税に関しては通期見通しにおいて、
「当社の事業は主に地域密着型ですが、世界的な貿易動向の影響を受けており、市場全体にわたって当社のコスト構造の特定の要素に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点では、その影響は管理可能と見込んでいます。」とし、前回見通しから変更しなかった点は朗報でしょう。
またコーク大好きトランプ米大統領が約1週間前、「コカ・コーラが米国内で販売するコーラに(コーンシロップに代わり)サトウキビ糖を使用することに合意した」と発表していた件について、今回「米国産のサトウキビ糖を使用した新しいコーラ製品を今秋に発売する予定。」と発表しており大統領のご機嫌をとっているあたりはさすがです。(笑)
ということで、売上〇△、利益〇、通期見通し〇 = ホールドです。
(何やかや言ってもトータルリターン(10年)が市場平均に劣後する銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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