たばこ銘柄のアルトリア グループ(MO)が現地時間の10月30日に2025年第3四半期決算を発表しました。
概要は以下のとおり。

まず売上ですが、前年同期比で3.0%減収の6,072百万ドル。
これをたばこ製品別で見ると、以下のとおりメイン事業の紙巻きたばこが数量ベースの大幅な減少(前年同期比8.0%減)を値上げでカバーしきれず金額ベースでは2.8%の減収、また無煙(Oral)たばこも数量ベースで9.6%減、値上げで補えず金額ベースでは4.6%の減収に終わっています。

一方1株利益ですが、会計基準ベースでは前年同期の1.34ドルに対し1.41ドルと5.2%増、また特殊要因を除いた調整後1株利益は、1.45ドルと前年同期の1.40ドルに対し3.6%増となっています。
そしてアナリスト予想との比較ですが、以下のとおり売上(物品税控除後)は予想を下回り、調整後1株利益は予想と一致しています。

最後に注目の今期2025年通期利益見通し(調整後1株利益)ですが、前回見通しの前期比3%~5%増の5.35ドルから5.45ドルに対し3.5%~5%増の5.37ドルから5.45ドルと下限値を引上げています。

以上、これまで好調だった経口ニコチンパウチオン!(on!)の出荷量が微増に終わるなど無煙(Oral)たばこの減収は懸念事項ではありますが、売上が減少する中でもしっかりと利益を上げる、今回もこの銘柄の特徴が非常によく表れた決算と言えます。
アルトリアと言えば株主還元。
まず2028年まで毎年1桁台半ばの1株当たり配当成長率を目指す累進配当目標を維持。
さらに自社株買いについて、第3四半期に190万株(総額1億1,200万ドル)の購入を実施、今期累計で7億1,200万ドルとなっていますが、10月29日には2026年12月31日までの期間で既存の10億ドルからら20億ドルに拡大することを決定しています。
さらに9月23日には、国際的かつ革新的な無煙製品と米国の非ニコチン製品における長期的な成長目標の追求の一環として、世界トップクラスのタバコおよび消費財メーカーである韓国KT&Gコーポレーションと、両社の強みとサービスを相互に補完し、国際的な最新鋭の経口ニコチン製品、米国の非ニコチン製品、そして従来のタバコ事業における事業効率の向上といった長期的な成長機会を共同で追求するための、(拘束力のない)グローバル協業覚書を締結したことを発表しています。
ということで、
実績△、対市場予想△、通期見通し〇=保有継続
です。
(いまだ紙巻きたばこに大きく依存する銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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