決算発表

エクソン・モービルの2025年第3四半期決算 調整後利益>事前見通しの中央値+200億ドルの自社株買い継続+4%増配発表 = 保有継続

エネルギー大手のエクソン・モービル(XOM)が現地時間の10月31日に2025年第3四半期決算を発表しました。

エクソンと言えばすでに現地時間の10月6日にForm 8-Kを提出し、第3四半期の見通しを公表しており、調整後当期利益ベースで2025年第2四半期の71億ドルに対し、原油・ガス価格の変動、時価評価の影響、精製マージンの良化等により、下限値でマイナス9億ドルの62億ドル、そして上限値でプラス23億ドルの84億ドルという数字を公表していました。

こちらがセグメント別の調整後当期利益を左から今期第3四半期、今期2025年第2四半期の順に並べたもの。

主力のUpstream(アップストリーム)事業は構造的なコスト削減、そして原油価格の上昇による好調な生産量等により、第2四半期の54億200万ドルに対し5%増の56億7900万ドルを計上。

Energy Products(エネルギー製品)事業は、精製マージンの増加、記録的な製油所の処理量増加等により4億7400万ドル(+35%)の大幅増、またChemical(化学)事業は利益率の向上、高付加価値製品の売上増、経費の削減等により、2億2200万ドル(+76%)の大幅増となりましたが、Specialty Products(特殊製品)事業は利益率の低下と季節的な販売数量の減少等により5%減となっています。

結果合計では第2四半期の70億8200万ドルに対し、14%増益の80億5800万ドルを計上しています。

次に調整後1株利益は以下のとおり第2四半期の1.64ドルに対して1.88ドルと15%増となっています。

そしてアナリスト予想との比較では以下のとおり売上、調整後1株利益ともに予想を上回りました。

(ちなみにエネルギー銘柄の場合将来の原油価格を予想することは極めて困難なため、アナリスト予想との比較をそれほど重要視する必要はないと考えています。)

以上、事前予想の調整後利益の中央値である73億ドルを上回る結果となり好調な業績を達成しています。

尚、第3四半期累計で149億ドルの自社株買いを実施、総額200億ドルの自社株買い計画に変更はありません。

また、ダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は「同様の原油価格環境下において、過去最高の1株当たり利益を達成した。と述べており、この銘柄のコスト管理(削減)力の高さを再認識しているところです。

最後にエクソン・モービルは今回の決算発表において、以下のとおり配当(増配)のお知らせをリリースしています。

・エクソン・モービルは2025年11月14日の営業終了時点の普通株式の株主に対し、2025年12月10日に1株当たり(0.99ドルから)4%増配の1.03ドルの第4四半期配当金を支払うことを発表した。

・エクソン・モービルは43年連続で増配している

昨年が4.2%増配でしたから昨年を若干下回る数字となりましたが、今回の数字は十分想定内であり納得しています。

なぜなら第3四半期時点とは言え、業績(会計基準ベースの1株利益)は前年同期の6.12ドルに対し5.16ドルと大きく(-15.7%)減少しているから。

にもかかわらず、今回昨年の4.2%増配に対し4.0%増配と約5%減にとどめた。

とも言える。

何はともあれ今回の増配で43年連続増配を達成したこの銘柄。

振り返ればこの銘柄は、新型コロナ感染拡大下で原油価格暴落により巨額の赤字に転落した2020年、配当を維持、決して減配はしなかった。

一方で巨額の利益を計上しても決して大幅な増配を実施しない。

つまり過去はともかくこの銘柄の現在の配当政策は”何より安定配当”、ということ。

そう考えると合点がいく。

ちなみに当方の場合購入金額ベースでの配当利回りは7.2%。

増配を続けてくれるだけで十分、としなければバチが当たります。

ということで、調整後利益>事前見通しの中央値+200億ドルの自社株買い継続+4%増配発表 = 保有継続

です。

(景気後退による原油、天然ガス価格の下落の影響をモロに受ける銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

よろしければ応援クリックお願いします。
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

POSTED COMMENT

  1. メロリン より:

    素晴らしい
    コロナ後に爆損モービルと自虐しながら買い増ししてましたがもはや割高に感じてここ数年は買い増し出来ず。増配だけが唯一のインカム増加要素なので嬉しい限り

    • naobito より:

      メロリンさん
      おはようございます。
      コロナ後含み損状態で買い増しとは今からすれば決して間違った選択とも言えなかったのでは?
      原油価格暴落時参入して短期でキャピタルゲイン狙いもありですが、当方は決してそんな器用なまねはできませんのでひたすらホールドです。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です