ヘルスケア大手のファイザー(PFE)が9月14日から15日にかけて2日間のオンライン投資家説明会を実施。
その中で以下のとおり注目すべき内容がありました。
・ファイザーとビオンテックによって開発中の新型コロナワクチンの44,000人の患者による治験は、10月下旬までに結果を出すための起動に乗っている。
・ワクチンは高レベルの防御抗体の誘発に成功し、頭痛や筋肉痛などの通常レベルの不快な副作用しかなったことが判明。
・ファイザーは、承認されれば今年1億回分のコロナワクチンを、さらに2021年には13億回分を提供することが可能。
・最初のワクチン接種の後、2022年には(早くも)改良版のワクチンを予定。また従来のものより効果が長く持続するインフルエンザ用のワクチンを計画している。
・年間売上に新たに200億ドル追加できる製品パイプラインを公表。
・ワクチン製品は、昨年の416億ドルの売上のうち65億ドルを占めており、今後5年間で6種類の新たなワクチンが開発される予定となっている。
・またこれらの新製品やその他の製品が2028年のワクチン売上の4分の3を生み出し、8億人分に提供されると予想している。
・尚、新型コロナワクチンはこれらの予測に含まれていない。
このうち新型コロナワクチン開発に関しては、すでに報道されていたとおり治験者を当初の予定より増やした上で予定どおり10月下旬の最終結果の公表に向け順調に進んでいるようです。
さらに新たな情報として、2022年には早くも改良版を計画していることが明らかになりました。
ただ当方が何より注目したのが、コロナワクチン以外の新製品に関する情報。
そう、今後5年間で6種類のワクチン開発を予定しており、将来的には200億ドル、日本円換算で2兆円を超える売上増加の可能性がある。
ファイザーは2025年までに売上で年率6%成長することを公表しているわけですが、これらワクチンの開発がその背景にあるわけです。
しかもこの予測には新型コロナワクチンの売上は含まれていない。
仮に新型コロナワクチン開発が失敗に終わっても、決して悲観的になる必要はない。
今回のプレゼンでそう思わせてくれる状況であることが確認できた。
そんな風に思っているところです。
(バイオファーマ企業への変身途上にある銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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こんにちは。
Protease Inhibitor Programの中にもPF-07304814というSARS-CoV-2の3CL proteaseの阻害薬のPhase1試験についても言及がありましたね〜。
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.09.12.293498v2
ワクチンはあくまでも感染予防で、この3CL プロテアーゼ阻害薬は感染した後にSARS-CoV-2の増殖を抑える役割。
ワクチンが完成したからといって、GILDのremdesivirがお役御免とならないのと同じで、PFEの製薬パイプラインにいるPF-07304814についてもremdesivirと同じく感染の重篤化防止に役立つかと思います。
インフルエンザについてもワクチンを打っておけば症状は軽くなりますが、タミフルやゾフルーザの出番がなくなるわけではない、というのと同じと例えるとわかりやすいでしょうかね。
ひろーさん
なるほど、説明ありがとうございます。