銘柄研究

ファイザーが2021年の通期予想を開示 コロナワクチンの恩恵もやはり注目は配当

バイオ医薬品銘柄のファイザー(PFE)が現地時間の1月12日にForm 8-Kにて2021年の業績予想をリリースしました。

Form 8-Kとは

Current Report(臨時報告書)とも呼ばれ、財務状況に影響する事象が発生したときに提出が義務付けられている書類のこと。

その内容は以下のとおり。

調整後1株利益(潜在株式調整後) 3.00ドル~3.10ドル

本ガイダンスは、COVID-19パンデミック及びCOVID-19ワクチンの供給と契約の影響に関する当社の現在の期待と仮定を含む多くの仮定、要因、及び不確実性の影響を受けます。

当社は、2021年2月2日に2020年第4四半期決算を発表するプレスリリースに関連してガイダンスを開示する際に、さらに詳細を提供する予定です。

調整後1株利益で3.00ドル~3.10ドルと言うこの数字ですが、アナリスト予想(FactSet)の2.96ドルを上回っています。

そのファイザーですが、10月27日に発表した第3四半期決算において今期2020年の新ファイザー(※アップジョン事業スピンオフ後)の調整後1株利益について以下のとおり2.28ドルから2.38ドルと予想していました。

ファイザーのアップジョン事業スピンオフ でインカムゲイン投資家に生じた一抹の不安とは?すでにお伝えしたとおり、製薬大手ファイザーは後発薬(特許切れ医薬品)事業であるアップジョン事業をスピンオフ(分離)し、同業であるマイラン...

これに対して今回1年後の2021年の利益は2020年予想比で約3割増と大きく伸びると予想とした。

その一番の理由はもちろんビオンテックと共同で開発した新型コロナの供給量が現時点では大きく伸びると見込んでいるから。

前述のとおりファイザーは後発薬事業をスピンオフしたため、1株利益はスピンオフ前より減少する。

となれば配当性向に変更がなければ新生ファイザーの1株配当も減少する。

しかし今回の2021年通期予想の発表で、むしろ増配の可能性が出て来た。

ということで、まずは第4四半期決算におけるガイダンスの詳細に注目しているところです。

(新型コロナワクチンの動向に大きく影響を受ける銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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