投資成功のヒント

「次は何を買おうかリスト(配当貴族銘柄編)」をアップデートしました。(2022年4月末時点) 皆さんの銘柄選びの参考になれば幸いです

定例の「次は何を買おうかリスト(配当貴族銘柄編)」のアップデートを行いました。

配当貴族銘柄とはご存じのとおり25年以上連続銘柄を続ける企業のこと。

そして取り上げた銘柄は、以下の基準を満たしている銘柄。

・S&P500銘柄

・25年以上連続増配継続

・時価総額30億ドル以上

つまり、S&P 500 Dividend Aristocrat index に従った基準を満たしている銘柄となっています。

まずこちらが配当利回り順のリストとなります。

1位は通信大手のAT&T(T)が返り咲き。

この銘柄はスピンオフに伴い四半期ベースの配当を1株当たり0.52ドルから47%減配の0.2775ドルとしましたが、いまだ高い配当利回りとなっています。

(※AT&Tはすでに減配を実施したことで配当貴族銘柄からは外れていますが、本リストは2021年6月時点の配当貴族銘柄をベースにしているため除外していないことにご注意下さい。)

ちなみに直近の第1四半期決算ですが、主力の通信事業の売上は289億ドルと前年同期比で2.5%の増収となっており、さらに四半期の携帯電話の後払い加入者数は69万1000件の純増。

これは過去10年以上で最も好調な第1四半期の数字であり、41万3,000件のアナリスト予想(FactSetのコンセンサス)をも大幅に上回ったことから、4月末現在の利回りの高さ(人気のなさ)は少々疑問に思っているところです。

AT&Tの2022年第1四半期決算 売上×△、利益×〇 でも迷いなくホールドする理由通信大手のAT&T(T)が現地時間の4月21日に第1四半期決算を発表しました。 尚すでにメディア事業のスピンオフを完了しているAT...

続いて紹介するのがこちらのリスト。

こちらは平均増配率(5年)順のリストとなりますが、景色が一変します。

断トツの1位はシンタス(CTAS)。

【会社概要】

シンタスは企業向けに制服の製造、レンタル、販売に従事。

各種サービスを北米、中南米、欧州、アジアで展開する。

事業は4部門で構成。制服レンタル・付属品部門は制服、清掃用モップ、タオルのレンタルサービスを米国とカナダで展開。

制服販売部門は制服や関連製品を販売。また、応急処置・安全・防火サービス部門と書類管理サービス部門を含む。(YAHOOファイナンス)

上記のとおりシンタスは作業服等のレンタル大手。

日本ではまったく無名のこの会社ですが、北米では名の知れた存在です。(当方も米国駐在時代シンタスさんにお世話になっていました。)

その増配率は驚異的。(※2021年の配当に関してはそれまでの年1回の配当支払から四半期配当に変更しており、年1回の配当+四半期配当1回分の配当をベースに計算されていることにご注意ください。)

しかしいかんせん配当利回りが0.9%と低い。

まあこれは人気の裏返しのわけで致し方なし。(ただPER的に買われ過ぎ感は否めませんが。)

いいとこ取り、つまり高増配率の銘柄を安く(高配当利回りで)買える機会はなかなかないわけでして。

続いて2位にランクインしているアッヴィ(ABBV)ですが、残念ながらこの銘柄にしては珍しく4月29日に発表した第1四半期決算で今期通期予想の調整後1株利益を前回予想から引き下げています。

アッヴィの2022年第1四半期決算 売上〇× 利益〇 通期予想× =とりあえずホールド研究開発型バイオ医薬品企業のアッヴィ(ABBV)が現地時間の4月29日に第1四半期決算を発表しました。 前回の2021年第4四半期...

ということで、第2四半期以降の決算については注意深く見る必要あり、と考えているところです。

当たり前の話ですが過去の数字が必ずしも未来を表すわけではない。

それを十分理解した上で、決算・通期予想値等をベースに各数字を比較検討した上で自分なりの解釈を加えて銘柄を選ぶ。

これが銘柄選びの楽しさと言えるのではないでしょうか。

いずれにしても、米国はすでに0.50%の利上げ実施を発表、今年から来年にかけて数回の利上げがほぼ確定的となっている厳しい環境の米国株式市場において、長きに渡り増配を継続してきた銘柄が投資家に安心感を与えていることだけは確かです。

何はともあれ本リストが皆さんの銘柄選びの参考になれば幸いです。

(本リストに基づく投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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