銘柄研究

アッヴィが7%もの大暴落 にある意味納得すべき理由

現地時間の9月1日、バイオ医薬品銘柄のアッヴィ(ABBV)が一時12%、終値で7%もの大暴落となりました。

今回の暴落原因は明白。

FDA(米国食品医薬品局)によってすでにいわゆる免疫療法の製品のラベル上のブラックボックス(いわゆる黒枠警告)と呼ばれる最も厳しい警告を受けているリンヴォックについて、「この薬が血栓や死亡のリスクを高める。」という新たな警告をラベルに追加する予定であることが明らかになったから。

リンヴォックとは

中度から重度の関節リウマチ患者へのリウマチ薬。

実は直近第2四半期決算でのリンヴォックの売上全体に占める割合はわずか3%にしかすぎない。

ではなぜこの製品一つのニュースでこれだけ株価が暴落したのか?

それはこの製品がアッヴィが大きな期待を寄せている製品だから。

現在のアッヴィの主力製品はリウマチ治療薬のヒュミラ。

しかしこの製品はすでに欧州での特許が切れ売上が減少している上に、2023年に主力販売市場の米国で特許切れを迎えてしまう。

そのヒュミラに代わる得る製品として登場したのがリンヴォックというわけです。

製品上市以降、順調に売上を拡大してきたこの期待の製品が今回の報道によって大きな打撃を受けてしまう、ということで大暴落となった。

ということである意味納得の理由。

もちろんホルダーとしてはバッドニュース。

但し、当たり前の話ですが、仮にこの製品に今後の売上が期待できなくなったとしても、この製品のみに大きく依存する計画となっているわけではない。

この記事を書いている時点で会社は今回の報道に対する声明を出していませんが、インカムゲイン投資家としては性急に売却することなく、新製品の開発状況を含めもう少し状況を見極めたいと考えているところです。

(期待の製品が打撃を受けたばかりの銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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