現地時間の5月30日に家電等の量販店のベスト バイ(BBY)が2025年第1四半期決算を発表しました。(尚ベスト バイの決算期は1月ですので今回は2月から4月までの期間となります。)
ベスト バイと言えばアメリカではお馴染みの企業であり、国内は全州に店舗がある一方、海外は中国は2011年にすべての店舗を閉鎖、またメキシコは2022年第1四半期にすべて閉鎖し現在はカナダのみとなっています。
その概要は以下のとおり。
まず売上ですが、前年同期比で約7%の減収となりました。(既存店売上ベースでは6.1%の減収)
このうち売上全体の93%を占めるメインの国内売上において商品売上では、サービスおよびノートパソコンは伸びたものの家電、ホームシアター、ゲーム、携帯電話が減少し、既存店売上は6.3%の減少となりました。
そして国内オンライン売上も、既存店ベースで6.1%減とさえませんでした。
一方利益は、1,500万ドルのリストラ費用を計上したものの、主に会員制サービスを含むサービス部門の業績改善により国内売上総利益率が前年同期の22.6%から23.4%へと改善したこと等により、1株利益は会計基準ベースで前年同期の1.11ドルに対し1.13ドル、そして調整後1株利益(NON-GAAPベース)は前年同期の1.15ドルに対し1.20ドルとそれぞれ増加しています。
尚アナリスト予想との比較では以下のとおり売上は予想を下回ったものの、調整後1株利益は予想を大きく上回る結果となっています。
最後に注目の今期通期予想ですが、以下のとおり前回予想(売上:413億ドル~426億ドル(既存店売上は前期比3.0%減~0.0%)、調整後1株利益:5.75ドル~6.20ドル)を据え置いています。
尚、2024年1月期が53週の決算だったのに対し、2025年は52週の決算となり決算期間が1週間少ない影響(売上高は約7億3,500万ドル、調整後1株利益は約0.30ドル)があることはおさえておく必要があります。
以上、厳しい販売環境が続き売上減少となったこの銘柄ですが、
コーリー・バリー最高経営責任者(CEO):「ノートパソコンの前年同期比売上が2024年第4四半期にわずかにプラスに転じ、この傾向は第1四半期も続いています。」
マット・ビルナス最高財務責任者(CFO):「会員制およびサービス事業の売上総利益率が高いため、NON-GAAPベースの営業利益率ガイダンス(3.9%~4.1%)の上限を達成できる見込みです。」
とコメントしており、明るい兆しが見え始めたことは朗報でしょう。
しかも厳しい環境下にあっても5,000万ドルの自社株買いを実施していることで、株主還元に対する強い意志が見て取れる。
ということで、売上✕ 利益〇 通期予想△でも保有継続です。
(インフレの影響をもろに受ける銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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