現地時間の2月14日、2022年12月末時点のバフェット(バークシャー・ハザウェイ)の上場株式保有状況がSEC(米証券取引委員会)に開示されていましたので、早速いつものとおり比較表を作成しました。
以下が前回開示の2022年9月末との比較となります。
今回の当方の注目点は以下のとおり。
まず何と言っても今回の最大の注目は半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TAIWAN SEMICONDUCTOR MFG LTD(TSMC)-NO.40 黄緑参照)を9割近く売却したことでしょう。
正直今回の売却は理解に苦しみます。
なぜならこの銘柄は前回2022年9月末時点のリストに初めて登場したから。
つまりあっという間の売却。
実際の運用責任者はバフェットではなくトッド・コームズ氏とテッド・ウェシュラー氏のわけですが、やはり中国の侵攻の可能性が日に日に高まる中地政学的リスクを嫌ったということなのでしょうか?
あるいはこの先の世界半導体市場が厳しいと見たのでしょうか?
ちなみにあるアナリストの試算によれば、バークシャーは約68.5ドルでTSMC株を購入し、74.5ドルで売ったことになるとのことで、大幅な上昇ではなかったにせよしっかりと利益を得ているあたりはさすがです。
いずれにしても前回9月末時点の購入で喜んだホルダーの皆さんにはちょっとショックなニュースかもしれません。
そして同じく売却ということで言えば金融株で資産管理業務大手のバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BANK OF NEW YORK MELLON CORP-NO.8 黄色参照)を5割超、地銀大手USバンコープ(US BANCORP-NO.43 黄色参照)を9割超減らしています。
但し同じく金融株のバンク・オブ・アメリカ(BANK AMER CORP-NO.7)とシティーグループ(CITIGROUP INC-NO.12)は減らしていませんので、業界というよりは個々の銘柄での判断ということなのでしょう。
その他マイクロソフトが買収を目指しているものの、米欧の競争当局が懸念を示しているゲーム大手のアクティビジョン・ブリザードNO.1)やエネルギー大手のシェブロン(NO.11)も一部売却しています。
以上当リストが皆さんの銘柄選びの参考になれば幸いです。
(バフェットの保有銘柄を妄信しての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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