配当

スリーエムからの配当を受領 次回第1四半期の結果に注目せざるを得ない理由

3月14日に化学・電気素材大手のスリーエム(MMM)からの配当を受領しました。

スリーエムの場合増配タイミングは今回3月支払い時、ということですでに現地時間の2月7日発表されたとおり前回の1株当たり1.49ドルから1セント増配の1.50ドルとなっています。

これで65年連続増配達成となったわけですが、この銘柄の2022年の1株利益は10.18ドルと前期比で0.6%ほど増加していますので今回の1セント(0.7%)増配はある意味リーズナブルと言える。

しかし将来に目を向けた場合大いなる不安が。

具体的には第4四半期だけで見ると以下のとおり売上は若干予想を上回ったものの、利益の方は約3%ほどアナリスト予想を下回る結果に終わっている。

そして何より今期2023年通期予想(NONーGAAPベース)は、以下のとおり調整後1株利益が8.50ドル~9.00ドルと残念ながら前期の9.88ドルに対して大幅な減益予想となっている。(尚、会計基準(GAAP)ベースでの予想は開示していません。)

さらに何と言っても、この銘柄は製造する耳栓が23万人以上の退役軍人の聴覚障害を引き起こしたとする訴訟の渦中にあり、製造していた子会社アエロ・テクノロジーズの破産を通じて、この請求を解決しようとしものの、破産裁判所は、裁判の停止を求めるスリーエムの訴えを却下した。

となればいよいよ連続増配継続に暗雲が。

ただ半世紀を大きく超える長きに渡り連続増配を続けて来たこの銘柄のこと、増配に向けあらゆる手を打っているはず。

もちろんそれは昨年の食品安全用品事業のスピンオフであり、売上の4分の1近くを占めるマスクなどフィルター製品のほか、救急ばんそうこうや手術用品などの創傷ケア、歯科・口腔(こうこう)用品を扱うヘルスケア事業の今期中のスピンオフ。

それらすべては企業価値を高めるため、つまりは収益力の高い分野に経営資源を集中するため。

ということで、4月23日発表予定の第1四半期決算の内容に大注目しているところです。

(連続増配年数のみを妄信しての購入にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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