コラム

新型コロナウイルス相場で右往左往している方へ 1年経って振り返ってみませんか?【検証版】

今回の新型コロナウイルスの世界的大流行に端を発した株価暴落ですが、2月19日につけた29,348ドルの史上最高値からわずか1ヶ月で18,591.93ドルと37%もの大暴落(3月23日)を記録、しかしその後は急回復して現在では24,000ドル台に迫っています。

この先どうなるかはまさに神のみぞ知るところですが、暴落相場につきものの日々の株価変動が以前より格段に大きくなっていることは以下のグラフを見ても明らか。

こちらは昨年12月以降のダウ平均の対前日騰落の数字を単純にグラフ化したものですが、まさに新型コロナウイルスの世界的大流行と歩調を合わせるかのように、2月20日以降その振幅が非常に大きくなっている状況がよくわかります。(※ローソク足チャートで良かったのですが、小さくて少々わかりずらかったので、、、)

多くの投資家は終値ベースで1日で1000ドルを超える変動がざら、などと言う相場は今まで経験したことがない。

となると、パニックになってしまう、頭が真っ白になってしまう、そして右往左往してしまう。

これはある意味致し方ないこと。

しかしここは冷静になって名著の言葉に耳を傾けるべきではないか、と。

それが、

「運用においては長期では驚くようなことはないが、短期では驚きの連続だ。」

これは、チャールズ・エリスの名著「敗者のゲーム」の中の一文。

「敗者のゲーム」と言えばインデックス投資、インデックス投資と言えば敗者のゲームと言われるほどのインデックス投資推奨本。

ただこの言葉はインデックス投資家のみならず個別銘柄投資家でも十分、いや十二分に参考になる言葉です。

なぜなら長期投資を前提としているから。

と書くと、

「いやいや、短期では驚きの連続ってもう尋常じゃない驚きが2ヶ月を超えてるじゃないか!」

っていう突込みが入りそう。

しかしもしあなたが長期投資を基本方針としているなら、2~3ヶ月など短期中の短期であることはおわかりかと。

さらに言えばバリュー投資のよりどころとなる財務諸表(BS)において、「短期とは1年以内の期間」であることも。

長期投資家であれば焦らず騒がず、今回の相場を1年後に振り返ってみようではありませんか。

上記は今から約1年前に書いた記事です。(2020年4月25日にアップ)

あれから1年、約束どおり振り返ってみましょう。

もちろん今回のいわゆる新型コロナショックは、リーマンショック等とは違いたまたま運よく1年もたたず回復しただけかもしれない。

ただ長期投資家として、

「運用においては長期では驚くようなことはないが、短期では驚きの連続だ。」

この言葉の意味をあらためてかみしめているところです。

エリスさんの名著をまだお読みでない方はこちらから。

(長期投資の実践にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. ひろー より:

    こんにちは。

    > もちろん今回のいわゆる新型コロナショックは、リーマンショック等とは違いたまたま運よく1年もたたず回復しただけかもしれない。

    今回の金融ショックはリーマンショックの時と比べてまだ債務による実需の売りがそこまで積み上がらなかったことが大きいと思います。

    また、実体経済は一瞬ストップしたものの、十分なショック緩和策が講じられたことにより、1920年代のような世界的な恐慌には昨年は至ることはありませんでした。

    これからの世界で恐れるべきものはインフレです。
    それも、生活必需品ではなく、学費や住居費などの資本財に関するインフレです。

    そういえば、木材価格がコンテナ不足による海運の詰まりにより先物市場で高騰しているようですね。
    住宅価格が値上がりするのは若い世代にはきびしいですね。。。

    https://www.tradingview.com/x/NS209KQL/

    • naobito より:

      ひろーさん
      こんばんは。
      確かにリーマンとはショックの性質が違いますよね。
      そして今回の場合はアメリカを筆頭に極めて潤沢な資金が国から投入され続けている。
      となれば心配すべきはインフレ。
      ということで、長期金利はしっかりとモニターしていかねばなりません。

  2. ウィニングチケット より:

    おはようございます。
    私も昨日からインフレ専用スレをちょうど
    立ち上げていろいろ調べて見ました。

    注目したのは
    一番高い買い物である不動産価格です。
    米国ケースシラー住宅指標を見てみると
    長期でおよそ2〜3%の上昇の前年同月比で
    ずっと安定していましたが、
    コロナ渦で5%を上回り
    昨年末からは10%を超える上昇を毎月
    継続しており急激なインフレが進んでいることが
    現れています。

    不動産バブルは厄介ですね、、、
    さらにバイデンの2兆ドルの経済対策が
    追い打ちをかけてインフレをこれからさらに
    加速させて来るので
    利上げで潰す荒療治ではなく
    うまくテーパリングで沈静化させて欲しいです。

    • naobito より:

      ウィニングチケットさん

      おはようございます。
      おー、不動産価格結構な上昇を見せているんですね。
      ワクチン接種が順調に進んでいる米国ではいよいよ経済正常化が顕著になって来ましたね。
      ただ歴史的に見れば長期金利は1%台半ばとまだまだ低い水準にあります。
      政府は2%までは許容する姿勢ですが、ウィニングチケットさんの言われるように上手にインフレを
      コントロールして欲しいですね。

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