決算発表

アッヴィの2023年第4四半期決算 対事前予想〇 通期予想△ で保有継続

研究開発型バイオ医薬品企業のアッヴィ(ABBV)が現地時間の2月2日に第4四半期決算を発表しました。

すでにこの銘柄は1月5日リリースのForm8Kにおいて、取得した仕掛開発費およびマイルストーン費用が0.15ドル発生する見込みであることから、

・第4四半期調整後1株当たり利益:2.72ドル~2.76ドル

・年間調整後1株利益 第3四半期決算発表時の通期予想から1.3%減益の11.04ドル~11.08ドル

とする旨の発表があったわけで、ある程度の安心感というか覚悟を持って早速内容を確認。

概要は以下のとおり。

まず売上ですが、全体では前年同期比で5.4%の減収。

続いて主力製品であるヒュミラの売上を確認。

海外販売に加えメインの米国(国内)においても今期から特許切れによる後発薬の販売が開始されており、大幅な減収(-40.8%)となっている状況が見て取れます。

続いてヒュミラの売上減少を補う製品として会社が期待を寄せているスキリージとリンヴォックの状況は以下のとおり。

スキリージとは

乾癬(かんせん-免疫の異常によって皮膚や関節に特徴的な発疹などが起こる病気)の症状を改善する薬

リンヴォックとは

中等度から重度の関節リウマチ患者へのリウマチ薬

こちらはスキリージが前年同期比で51.9%増、またリンヴォックが62.9%増とこれまで同様好調を維持。

次に利益の方ですが、会計基準ベースの1株利益は前年同期の1.38ドルに対し0.46ドルと大幅な減益、そして特殊要因を除いた調整後1株利益(NON-GAAPベース)は前年同期の3.60ドルに対して事前予想の2.72ドル~2.76ドルは上回ったものの2.79ドルと22.5%の減益に終わっています。

但しアナリスト予想との比較では、以下のとおり売上は予想を上回り、調整後1株利益は予想と一致しています。

最後に注目の2024年通期予想(調整後1株利益)ですが、以下のとおり前期2023年実績の11.11ドルに対し11.05ドル~11.25ドル(※仕掛研究開発費およびマイルストーン費用は含まず)としています。

以上、事前予想は上回ったもののやはりヒュミラの売上減少の影響は大きく、今年も厳しい状況が予想されるこの銘柄ですが保有を継続します。

その理由ですが、

・スキリージとリンヴォックが好調を維持していること。

・さらに今回両売上の2027年の見通しを約60億ドル上方修正し、270億ドル以上としたこと。

・リチャード・ゴンザレス最高経営責任者(CEO)が、2024年には「ヒュミラによる影響を完全に吸収し、事業収益が緩やかに成長する態勢が整っている。2025年にはより力強い成長に戻る。」とコメントしたこと。

ということで、当初の想定どおり昨年、今年は我慢の年、2025年からの巻き返しに期待しているところです。

(「2023年の壁」問題に突入して主力製品の売上が減少を続けている銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. ウィニングチケット より:

    おはようございます。

    我がチームの配当貴族部の主力エースです。
    潔くこの銘柄だけに絞り込んであとはもう
    配当貴族インデックス投信に集約しています。

    アッヴィちゃんの記事、ありがとうございます。

    ・リチャード・ゴンザレス最高経営責任者(CEO)が、2024年には「ヒュミラによる影響を完全に吸収し、事業収益が緩やかに成長する態勢が整っている。2025年にはより力強い成長に戻る。」とコメント。

    このコメントは心強いですね。

    これからも年4回の配当金入金時にしっかり配当金再投資で買い増しして雪だるまを大きく大きくしていきたいと思います。

    • naobito より:

      ウィニングチケットさん
      おはようございます。
      そうそう、ウィニングチケットさんは個別銘柄でアッヴィは保有を続けていたんですよね。
      ホント、CEOのコメントは心強いです。
      それもこれもこの銘柄が過去において信頼に足る実績を残してきたから。
      増配を含め2025年以降に期待しています。

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