コラム

「退屈な投資こそが資産形成への近道である。」これ、必ずしも正しくないことがわかってしまった

米国株でのインカムゲイン投資を始めて早10年以上。

御蔭様でインカムゲインである配当収入は着実に、というか加速度的に増加しており、昨年ついに当初の目標設定額の300万円を達成することができました。

インカムゲイン投資の歩みを進めて行く中で気づいたこと、それが、

「配当収入の増加に反比例して、”投資の面白味”がどんどんなくなっている。」

こと。

そしてその最大の理由が銘柄選びにあることがわかったのです。

今思い返せば投資を始めたばかりの頃は、明確な投資方針などなく、極端に言えば自分の気に入った銘柄を好きなように買っていた。

気に入った銘柄ですから購入まではわくわくしますし、購入したら購入したで今後の期待感から気分は盛り上がります。

さらに購入後は頻繁に株価を確認することで上がればHappy、下がれば落ち込むわけですが、ワクワク感というかドキドキ感があったものでした。

しかし失敗を繰り返すことで学習し、試行錯誤しながら自らの投資方針の構築していった。

当方の場合は投資の目的が”自分年金の形成”ということもあり自身の気質や才能の有無から「キャピタルゲイン投資よりもインカムゲイン投資」、ということで現在に至っています。

また年齢を経るにつれ投資期間が短くなっていきますから、選定する銘柄にも変化が出てきます。

どういうことかと言うと、例えば20代や30代の方のように投資期間を長く取れるのであれば同じインカムゲイン投資でも選ぶ銘柄は変わってくる、ということです。

具体的には、購入時の配当利回りと購入後の(予想)増配率で見た場合、投資期間が長ければ購入時の利回りが低くてもその後の増配率に期待ができるのであれば、低利回り&高増配銘柄を購入することを躊躇しないでしょう。

一方年齢を重ね残りの投資期間を長く取れないのであれば、たとえ増配率の方は低くても優先すべきは購入時の配当利回り、という銘柄選びを選択することが多くなってきます。

もちろん高利回り&高増配という銘柄があればベストですが、これがなかなか。

市場がそのような状態を許してくれることはめったにありませんので。

また増配率というのはあくまで過去の実績をベースにした将来の予想ですから、購入時は確定値の配当利回りをより優先することになります。

ということで購入する銘柄がおのずと限られて来る。

それは購入してきた以下銘柄を見ても明らか。

・ロイヤルダッチシェル(RDSB)

・AT&T(T)

・フィリップモリス(PM)

・ベライゾン(VZ)

・サザン(SO)

・IBM

・アッヴィ(ABBV)

ということでアッヴィ以外の銘柄は直近で見ればいずれも判で押したように高配当利回り&低増配率銘柄であることがわかります。

退屈な投資こそが資産形成への近道である。

投資が退屈、と感じているうちは少なくともインカムゲイン投資においては間違った方向には進んでいない。

そう思っていた。

しかし今回のコロナ相場でそんな考えが必ずしも正しくないことに気づいた。

そう、株価暴落時はそれまで人気が高く配当利回りが低かった優良銘柄の利回りが急上昇する。

例えば3月から新たに購入を開始したエクソン・モービル(XOM)。

それまで5%に届かなかった配当利回りが5%どころか一気に9%にまで跳ね上がった。

もちろんエクソン・モービルに限らず多くの優良銘柄の利回りも上昇した。そう、選択肢が一気に広がった。

投資家にとってこんなエキサイティングな相場が来ようとは。

ということで今回のコロナ相場で、

「エキサイティングな投資こそが資産形成への最高の近道である。」

と認識をあらたにした中年投資家なのでした。

(エキサイティングな相場での投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. ひろー より:

    こんばんは。

    コロナ騒動で持ち株の利益率を見直していたら、やはり小売はサブスクリプション制になっていたり(COST)、ネット通販やECサイトに力を入れていたり(AMZN、WMT※日本では西友ネットスーパー)ではないとロックダウンに伴う固定賃料がめちゃくちゃ重いと言う結果になるなぁと言うことで手放す理由になるなと感じました。
    SBUXもMCDも結局は不動産業なのでロックダウンが続くといかにしてデリバリーに力を入れるか、と言う状態になってきそうです。

    そう言うわけでイオン(8267)は手放しました。
    小売×、モールも専門店休業で×、稼ぎ頭の金融はこの状況では住宅ローンの契約も増えなそう△、新たに買収した保険事業も未知数…と言うことで保有する理由がなくなりました!

    • naobito より:

      ひろーさん
      こんばんは。
      ひろーさんは、日本銘柄を含め実に幅広いセクターの銘柄に投資していますね。
      ただ手放しが多いところを見るとキャピタルゲイン目的の銘柄が結構多いということでしょうか。
      いずれにしても自分に合った投資法を見つけることが大事ですよね。

      • ひろー より:

        日本株に関してはキャピタルゲインと投資を始めてからよく分からず買った銘柄の雑草抜きみたいな感じです。
        ちゃんと分析していくと保有する理由のない銘柄整理みたいなものです。
        正直者さんの投資の履歴書にもあるように最初にハマってしまった罠を解く作業を相場が戻ったときにやっています(笑)

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