定例の「次は何を買おうかリスト(配当貴族銘柄編)」のアップデートを行いました。
配当貴族銘柄とはご存じのとおり25年以上連続銘柄を続ける企業のこと。
そして取り上げた銘柄は、S&P500配当貴族指数を構成する銘柄。
すなわち、
① S&P500指数の構成銘柄であること
② 25年以上、連続で増配していること
③ 時価総額が30億米ドル以上であること
④ 1日当たりの平均売買代金が500万米ドル以上であること
まずこちらは配当利回り順のリストとなります。
尚今年1月より2023年1月時点のリストから2023年8月時点のリストにアップデートしています。
その結果、以下5銘柄が新たに追加され、連続増配が途切れた2銘柄(VFとウォルグリーン・ブーツ・アライアンス)が除外されています。
・CHRW CHロビンソン・ワールドワイド
・KVUE ケンヴュー
・MO アルトリア(※実は以前も入れるべきだったのですが参照元において社名変更により対象となっていませんでした、、、)
・NDSN ノードソン
・SJM J.M.スマッカー
トップ10の中で我々になじみのある銘柄と言えば、アルトリア(MO)、3M(スリーエム)、IBM(IBM)と言ったところでしょうか。
(※但し、3M(スリーエム)は先日次回配当は減配見込みであることを公表していますので注意が必要です。)
続いて紹介するのがこちらのリスト。
こちらはトータルリターン(10年)が市場平均(SP500)に連動する代表的なETFであるVanguard S&P 500 ETF(VOO)のトータルリターン12.58を超える銘柄のみをピックアップしています。
トータルリターンとは
トータルリターン(Total Return)とは、一定期間内に投資商品への投資から得られる総合収益を指します。
これにはキャピタルゲイン(譲渡益)だけでなく、再投資された分配金(インカムゲイン)などが含まれます。
こうした利益の合計額を投資コスト(購入価格)で割ってパーセンテージで表すことが多く、総収益率ともいいます。
トータルリターンは、投資信託の運用成績を表す際に用いられます。
分配金を全て再投資したと仮定し、ある一定期間の分配金込みの基準価額の騰落率を年率で表します。
(SMBC日興証券HPより)
全17銘柄を見るとやはり高配当と高成長は両立しない、というセオリーを垣間見ることのできるリストとなっていますが、唯一の例外が第9位で配当利回りが3.8%のアッヴィ(ABBV)。
ある意味(というか良い意味で)異常と言えるわけですが、アッヴィはいわゆる2023年の壁、つまり主力製品ヒュミラの米国での特許が切れた、ということで4月26日発表の2024年第1四半期決算は前年同期比増収減益、また今期2024年通期予想を前期2023年実績の11.11ドルに対し上方修正はしたものの11.13ドル~11.33ドル(※第2四半期以降の仕掛研究開発費およびマイルストーン費用は含まず)としており、今期は大幅な成長は見込めない状況となっています。
そんな訳あり銘柄のアッヴィ以外で利回りが3%を超えている銘柄はないわけで、やはりいいとこ取り、つまり、
25年以上連続増配を継続しつつ利回りが高いにもかかわらず株価も順調に上昇している銘柄はなかなか存在しない。
という現実を表すリストとも言えるのではないでしょうか。
ただそんな中でもこうやって毎月リストを愚直にアップデートすることで、いつの日か2019年にアッヴィを初めて購入した時のように、連続増配+株価上昇+高利回りのいわゆる二兎取りならぬ三兎取り銘柄に新たに出会える日が来る、と信じています。
インカムゲイン銘柄のパフォーマンスが市場全体のそれに劣後することを否定する気は毛頭ありませんが、長きに渡り増配を継続してきた銘柄が投資家に安心感を与えていること、これだけは確かです。
何はともあれ本リストが皆さんの銘柄選びの参考になれば幸いです。
(本リストを妄信しての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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おはようございます。高配当=高リターンという単純な図式が成立しないことが明示されたリストですね。高配当=高リターンは成立しないですが、高成長&高増配=高リターンは成立しているなと、このリストを眺めながら閃きました。
将来の、次の10年においても高リターンのお宝銘柄を見つけたいですね。
ウィニングチケットさん
おはようございます。
おっしゃるとおり、高成長&高増配=高リターンは成立しうる。数は少ないですが。
そんな銘柄に出会うためこれからも月1回の集計作業を継続するつもりです。