銘柄研究

ロシアのウクライナへの侵攻が与える影響を考えてみた - マクドナルド(MCD)の場合

昨日(3月1日)の記事でロシアのウクライナ侵攻が与える影響についてフィリップ モリス(PM)を取り上げたわけですが、今回取り上げるのはマクドナルド(MCD)。

ロシアのウクライナへの侵攻が与える影響を考えてみた - フィリップ モリス(PM)の場合今回のロシアのウクライナへの侵攻がどのような決着を見るかはわかりませんが、多かれ少なかれ米国銘柄に影響を与えることは間違いない。 ...

マクドナルド言えば今さら説明するまでもありませんが、グローバル企業の代表と言っても過言ではありません。

2021年12月末現在で世界119カ国に4万店以上を出店しています。

そのマクドナルドですが、2月24日にロシアとウクライナに関する情報をリリースしています。

まずこちらは2021年12月末時点のロシアとウクライナの店舗数の表となりますが、世界40,031の店舗のうちロシアで847、ウクライナで108店舗を展開しています。

ただ全体に占める割合はそれぞれ2.1%と0.3%で非常に少ない。

では売上金額に占める割合は?

店舗形態として自社運営(直営店)とフランチャイズ店があるわけですが、御覧のとおりフランチャイズ店を含む売上で見た場合の全体に占める割合は2%程度。

一方両国ともに直営店が多いことから、フランチャイズ店の売上を除くマクドナルドの売上に占める割合は9%程度と高くなっています。

つまり仮にロシアとウクライナでマクドナルドが全店舗を閉鎖した場合、マクドナルドの売上全体に与える影響は約1割ということになります。

ただ当方あまり心配していません。

その理由がこちら。

こちらは両国の営業利益がマクドナルドの営業利益全体に占める割合。

そう、3%以下に過ぎない。

もちろん今回のロシア侵攻に対する欧州をはじめとする制裁措置によって欧州等にも経済的な影響が及ぶことは必至。

但し、仮に景気が悪くなったとしても、いや、悪くなればなるほど人々はお安いマクドナルドを購入すると思うのですが、楽観的過ぎるでしょうか?

(PERが常に高めの銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. ひろー より:

    こんにちは。
    マクドナルドは直営店とフランチャイズ店がありますが、
    フランチャイズ制であれば、単にライセンスを取り消すだけですので。
    ロシアのフランチャイズ店は結構な割合なのではないでしょうか。
    また、売上の割合も少ないため、今の時点では大きな影響は及ぼさないと思います。
    ただ、戦線が拡大するリスクがあるのと、小麦価格の上昇により日常的に食べる食べ物であり続けられるのか?と言う疑問は残りますね。

    • naobito より:

      ひろーさん
      こんばんは。
      記事にも書きましたが、両国ともに直営店の割合が非常に高いです。
      具体的にはロシアの場合84%が直営店です。
      但し、記事に書いたとおり全体で見ればロシア分の影響は小さいですが、ひろーさんが書かれているとおり今後小麦価格が上昇する可能性が非常に高いですから、その意味では業績悪化要因ですね。
      いずれにしても早く戦争が終結することを願うばかりです。

      • ひろー より:

        こんばんは。

        おぉ・・・。直営店の方が多かったんですね。
        ロシアとウクライナ両国の売り上げが消滅するとしても中々に大きいインパクトがありますよね。
        レストラン銘柄は年成長率が20%もありませんので、一時的な落ち込みは今年も続く。。。と言う感じにはなりそうです。
        また、ウクライナは一大小麦の穀倉地帯ですので、小麦先物がストップ高を連発するなど、早速不穏にはなっています。

        余談ですが、給料は二桁%上がったのに一切上がっていない謎の感覚に現実が追いついてきていて、合点が入っている状態です。

  2. ウィニングチケット より:

    おはようございます。
    マクドナルド  最高値 271 ⇒226 -18%

    配当貴族の株価リストは自分で作成して週一くらいのペースでチェックしているのですが、マクドナルドの落ちが-18%ときついなと思っていたのですが、正直者さんの記事を見て納得です。マクドナルドも地政学リスクによる業績の落ち込みをマーケットは折り込んでいたということですね。
    営業利益全体で数%、売上で10%の影響はとてつもなく大きいと感じます。この影響は数か月とか短期ではなく長期的になる可能性も高いですね。

    他のやまえつがチェックしているので気になる銘柄は

    目安
    VIG 172 ⇒ 153 -12%
    *このVIGの -12%が目安となる数字ととらえています
    これ以上に下げていれば弱く安い、それ以上なら強い。

    けっこう下げてきた銘柄

    MMM 208⇒140 -34%
    KMB 145⇒117 -20%
    PM  112⇒88 -23%

    配当貴族の中では特に、MMMの下げが凄まじいですね。

    業績数字だけで見るとコンセンサス今期も来期も上昇基調で問題ないように見えますが、裏では業績もかなり影響受けているとマーケットは見ているのでしょうね。

    • naobito より:

      ウィニングチケットさん
      おはようございます。
      マクドナルドについてはウィニングチケットさんの分析のとおり、今回の影響は長期的に見る必要があると思います。
      (まあこれまでPERがかなり高かったのでその分下げがきつくなっているという側面もあるかと。)
      実は当方もMMMはチェックしておりまして、こちらも現在の株価(配当利回り)は長期で見ればなかなか魅力的な水準になって来たと考えています。
      ウィニングチケットさんのように潤沢な資金があれば、、、、うらやましいです。

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