現地時間の2月6日、化学・電気素材大手のスリーエム(MMM)が配当のお知らせをリリースしました。
スリーエムと言えばすでに別記事でお知らせしたとおり、現地時間の1月23日に発表した第4四半期決算は売上高は前年同期比で0.8%の減収、そして特殊要因を除いた調整後1株利益は以下のとおり2.42ドルと前年同期の2.18ドルに対し11%の増益となっています。
またアナリスト予想(FactSet consensus)との比較ですが、以下のとおり第3四半期に続き以下のとおり売上、利益ともに予想を上回っています。
と、前置きが長くなりましたがリリース内容(抜粋)は以下のとおり。
スリーエムの取締役会は本日、2024年第1四半期の普通株式について、1株当たり1.51ドルの配当を行うことを宣言しました。
この配当金は、2024年2月16日の営業終了時の株主名簿に記載された株主に対して、2024年3月12日に支払われます。
スリーエムは、100年以上にわたり、株主への配当を途切れることなく行っています。
これまでの1株配当が1.50ドルでしたから、0.7%の増配ということになります。
正直当方、今回増配は微妙と考えていた。
最悪減配さえしなければ御の字と考えていた。
それが4年連続でわずか1セントとは言え増配を継続した。
過去65年連続増配を続けて来たこの銘柄ですがこれで66年連続増配となりました。
スリーエムと言えば2つの大きな訴訟を抱えていたわけですが、昨年6月に、永遠の化学物質とも呼ばれるPFAS化学物質による飲料水汚染をめぐる訴訟を解決するため、最大125億ドルを支払うことで合意。
そして昨年8月には、耳栓を使用した数万人が難聴や耳鳴りに苦しんだとする30万件以上の訴訟を解決するため、60億ドルを支払うことで合意しある意味目途をつけた。
今後の注目は2024年前半に予定している売上の4分の1近くを占めるマスクなどフィルター製品のほか、救急ばんそうこうや手術用品などの創傷ケア、歯科・口腔(こうこう)用品を扱うヘルスケア事業のスピンオフ。
これは企業価値を高めるため収益力の高い分野に経営資源を集中するためであり、その方向性は間違っていない。
一方、スピンオフされたヘルスケア事業も上場企業として事業を継続することになる。
ということで、スピンオフ後の両企業の業績に注目する必要がある、と考えているところです。
(景気後退の影響をもろに受ける銘柄への投資に当たってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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