現地時間の10月30日に電力と天然ガスのサービスを提供するエクセル エナジー(XEL)が2025年第3四半期決算を発表しました。
エクセル・エナジー(Xcel Energy Inc)は電気と天然ガスの配送会社である。
【事業内容】
NSP-Minnesota、NSP-Wisconsin、PSCo、SPSの4つの公益事業子会社を通じて、約380万の電力顧客と220万の天然ガス顧客にエネルギー関連製品とサービスの包括的なポートフォリオを提供する。
2つのセグメントを通じて事業を展開する。
規制電力セグメントは、コロラド州、ミシガン州、ミネソタ州、ニューメキシコ州、ノースダコタ州、サウスダコタ州、テキサス州およびウィスコンシン州で電力の生成、購入、送電、配電および販売を行う。
さらに、このセグメントには再販のための販売が含まれており、米国内の各種な事業体に卸売送信サービスを提供する。
規制電力セグメントには、商品の卸売および取引業務も含まれる。
規制天然ガスセグメントは、主にコロラド、ミシガン、ミネソタ、ノースダコタ、ウィスコンシンの一部で天然ガスの購入、輸送、貯蔵、流通、販売を行う。
(SBI証券より)
概要は以下のとおり。
売上は電力需要の増加により前年同期比7.4%増収の3,915百万ドル。
増収にも関わらず1株利益は前年同期比27.3%減となっていますが、これは主にマーシャル山火事(後述)で和解に達し約2億9,000万ドル(税引前)の一時的な費用を計上したためであり、特殊要因を除いた1株利益(継続的利益)は前年同期の1.25ドルに対し1.24ドルと微減となっています。
次にアナリスト予想との比較は以下のとおりとなっており、売上は若干予想を上回りましたが1株利益(継続的利益)は予想を下回っています。
最後に注目の1株利益(継続的利益)の今期通期見通しは前回見通しの3.75ドル~3.85ドル(前期実績の3.50ドルに対し7.1%~10.0%増)を維持しています。
さらに今回1株当たり利益を4.04ドルから4.16ドル(2025年の通期見通しに対し7.7%~8.1%増)とする2026年の通期見通しを新たに発表しています。
尚、2021年12月、コロラド州ボルダー郡で発生したいわゆるマーシャル山火事(6,000エーカー以上が焼失、1,000棟以上の建造物が倒壊または損壊。)の訴訟を抱えていたわけですが、2025年9月23日に代位保険会社および個人原告が主張するすべての請求を解決する原則的な和解合意に達し、和解を承認した保険会社と正式契約を締結する予定となっています。
またもう1件のスモークハウス・クリーク火災に関しては、「訴訟に伴う推定損失額の下限として4億1,000万ドルを計上しており、2024年の保険期間の潜在的な損失をカバーするために約5億ドルの保険金を保有している。」としていますが、当然賠償責任額は今後変更される可能性あることから、追加費用が発生する可能性が十分あることはおさえておく必要があります。
以上、第3四半期決算は増収微減(継続的利益ベース)、また対アナリスト予想も利益が未達となったわけですが、前期実績に対し7.1%~10.0%増の通期見通しは維持。
またこの銘柄の場合、過去10年間の1株利益(継続的利益)は以下のとおり毎期増益を続けているという確固たる実績がある。
さらに長期目標を維持し以下のとおりとしている。
・長期的な年間EPS成長率を6~8%にする。
・年間4%から6%の増配。
ということで、
実績△、対市場予想✕、通期見通し△=(でも)保有継続
とします。
(長期増配目標に過度な期待を寄せての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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