銘柄研究

AT&TのHBO MAX惨敗! もこの銘柄を保有する理由

5月27日にある意味鳴り物入りでスタートしたAT&T(T)のストリーミングサービス、HBO MAXですがどうやらスタートダッシュとはいかなかったようです。

今回開始から20日間でのダウンロード数がわずか170万に留まっていることが明らかになりました。

これを2019年11月にサービスを開始したライバルディズニーのディズニー+と比べるとその差は歴然。

ディズニー+は開始から2ヶ月足らずで2650万人の契約者数を達成。

そして5月時点ではなんと5千万人を超える契約者数となっているのです。

(ちなみにシェア1位のネットフリックスの契約者数は全世界で約1.8億人です。)

不振の原因はやはり料金の高さ。

ディズニー+が月額6.99ドルなのに対してHBO MAXは14.99ドルと2倍以上の金額。

そして契約にもよりますが、ネットフリックスも10ドルを切っている。

今回サービス開始に当たりAT&Tが設定した目標が、2025年までに5千万人へのサービス提供。

まだまだ時間はあるとは言え、やはり最初が肝心。

ただ当方現時点でこの銘柄を手放すつもりはありません。

その理由ですが、まずHBO MAXの場合確かに料金は高いですが、提供するコンテンツの量が違います。

ディズニーが子供を始め若者向け中心なのに対して、HBO MAXは子供向けから大人向けまで、さらに映画、ドラマ、アニメ等を幅広くカバー。

サービス開始当初で10,000時間のコンテンツを誇っているのです。

要は料金に見合ったサービスを提供している、と言えるのではないでしょうか。

ただ現在は状況が悪い。

もちろんそれは新型コロナの影響。

いくら巣ごもり消費が伸びているとは言え、やはり景気が悪ければより安いサービスを選択するのはある意味必然。

今後新型コロナ感染が終息の兆しを見せ、徐々に景気が回復してくれば契約数が伸びていくのではないでしょうか。

「いやいや、そうは言ったってそれはあくまで楽観的予測でしょ。やっぱり出だしがこれだけ悪いってことは、HBO MAXには魅力がないってことじゃないの?」

確かにそうかもしれません。

ただ会社の業績を考えた場合、少々状況は変わって来ます。

今回会社が設定した目標が2025年までに50億ドルの年間売上。

そう、仮に売上高50億ドルを達成したとしても、その金額は2019年の年間総売上1812億ドルの3%弱を占めるに過ぎないのです。

つまり業績与える影響は軽微。

そういう意味でむしろ会社の目的は別の所にある。

それはじり貧状態が続くケーブルテレビや衛星放送事業での契約者数の減少分を相殺する、つまり食い止める役割をHBO MAXに求めた。

ということ。

つまりすでに現在衛星放送やHBO(MAXではない)を契約している3400万人の顧客の流出を食い止めるため。

と考えると今回のストリーミングサービスの成否を正しく理解できるのでは?と思っています。

(HBO MAXで提供されるセサミストリートやスタジオジブリ作品が大好き、という理由だけでのAT&Tへの投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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