銘柄研究

新型コロナワクチン開発レースで今後のファイザーのプレスリリースに注目すべき理由

現在新型コロナワクチン開発レースで先頭集団にいると見られているのは、最終治験段階に入っている以下4社(連合含む)となっています。

・ファイザー/ビオンテック

・アストラゼネカ

・モデルナ

・ジョンソン エンド ジョンソン

これら4社のうちどの会社のワクチンが開発に成功するのか注目されているわけですが、ジョンソン エンド ジョンソンに関して9月25日、ロイターが

「初期・中期臨床試験(治験)で強い免疫効果が確認された。」と伝えました。

そのジョンソン エンド ジョンソンですが、すでにお伝えしたとおり9月23日に6万人を対象とした第3相臨床試験(治験)を開始しています。

ジョンソン エンド ジョンソンのワクチンの場合、モデルナやファイザーが開発中のワクチンと違い1回のワクチン接種で済むという大きな利点があります。

ただ現時点で最も注目すべきはファイザーのワクチンではないでしょうか。

すでに投資家説明会で明らかにしたとおり、現在実施中の44000人の患者による治験は、4社の中では最も早く10月下旬までに最終結果が出る可能性がある、と伝えられています。

しかしここに来て別の意味で注目されることになりました。

それがブルームバーグによる報道。

なんでも研究者や生命倫理学者60人余りがファイザーに9月25日付の書簡を送付、

「ワクチンについて2回目の投与から少なくとも2カ月間は被験者を観察する必要があり、厳格な安全性基準を満たすために米食品医薬品局(FDA)への使用許可申請を少なくとも11月下旬まで待つべきだ。」

と指摘したとのこと。

これに対しファイザーの広報担当者は書簡を受け取ったことを認め、現在回答を準備しているとコメントしています。

ワクチン開発の承認に関しては、大統領選挙で劣勢に立たされているトランプ大統領が、11月3日の大統領選挙の前に承認を発表しようと躍起になっており、製薬会社とFDAにプレッシャーをかけているとも伝えられています。

これに対し製薬9社は、

「ワクチン開発においては政治的な圧力に屈して手抜きをすることはない。」と表明しているわけですが、今回の書簡送付自体が「やはりプレッシャーを受けているのでは?」と思わせるような行動と言えなくもありません。

ただ仮にファイザーが書簡の要請どおり申請を約1ヶ月遅らせれば、10月末を織り込んでいる市場の失望にもつながるわけで、いずれにしてもファイザーの書簡への回答内容に大注目したいと思います。

(治験結果発表前のワクチン開発銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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