エネルギー大手のエクソン・モービル(XOM)が現地時間の1月4日にForm 8-Kを提出し、2022年第4四半期の見通しを公表しました。
Form 8-Kとは
Form 8-Kは、アメリカ合衆国において、株式公開企業(SEC登録企業)に提出が義務付けられている、SEC向け報告資料の開示様式(フォーム)のことをいいます。
現在、SEC登録企業では、会社支配権の変更、企業買収、行政処分、破産、取締役の退任、監査人の変更などの財政状態に影響を与えるイベント(特別な事象)が起こった場合に、このフォームを用いてSEC(米国証券取引委員会)に報告すると共に、迅速な対外発表が求められています。
(iFinanceより)
その内容は以下のとおり。
この表は上からセグメント別の2022年第3四半期の当期利益(NON-GAAPベース)、そして2022年第4四半期決算に影響を与える要因を市場要因と計画された要因や季節的要因等に分けて開示したものです。(単位は億ドル)
市場要因の内容としては、アップストリーム事業では原油価格、ガス価格、未決済デリバティブ(時価評価)の変動額、そしてエネルギー製品事業、化学製品事業、特殊製品事業ではマージン及び未決済デリバティブ(時価評価)の変動額となります。
また、計画された要因や季節的要因等に関する内容としては、修繕費の計画に対する変更、ガス需要の季節的変化、期末在庫の影響額の見積もりとなります。
御覧のとおりエクソン・モービルの2022年第3四半期決算は、原油・ガス価格の上昇等により187億ドルもの未曾有の利益を計上しました。
そして今回、この実績に対して2022年第4四半期に影響を与える要因を開示したわけですが、影響額の合計額はいわゆる下限値でマイナス62億ドル、そして上限値でマイナス26億ドルと大きくマイナスなっています。
その内訳を見ると原油価格の変動(下落)によるマイナスが17億ドルから13億ドル、そしてガス価格の変動(下落)によるマイナスが24億ドルから20億ドルとなっており、やはり原油、天然ガス価格の下落が大きく影響しています。
通常我々投資家がこのような予想データを確認する際、頭に入れておくべきは下限値(悲観値)で見ておくこと。
となると下限値での影響額は2022年第3四半期実績の187億ドルに対してマイナス62億ドルとなり、125億ドルの利益が見込まれていることになるわけで、そこそこ安心できる数字と言えます。
もちろん今回のリリースについては、以下のコメントが記載されているわけで、実際の業績とは差異があることは百も承知。
2022年第4四半期における特定の要因による実際の影響額は、未確認の追加要因を含む多くの理由により、当社の見積りと異なる可能性があります。
エクソンの第4四半期決算の発表日は現地時間1月30日の予定。
”そこそこの安心感”を持って臨みたいと思います。
(予想値を妄信しての売買にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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一時100ドルをつけた原油も今や73ドルと3割近くも下落していますもんね。
冬になりEVではかなり厳しいということが露呈してきていますからガソリンの需要はあまり減らないかもしれないですが。
それにしても、為替も一時150円つけたのが今は130円切るぐらいまできてて、期待したいのは企業の”値下げ”ですね。
できる余地はかなりあると思います。
電気代なんかはかなり下げてもらわないと困りますね。
通りすがりさん
おっしゃるとおり海外でも日本でも特に冬場はEVのデメリットがクローズアップされていますね。
円高に振れてもガソリンと違い電力等はすぐに追従してくれないのでなんとかしてもらいたいものです。