定例の「次は何を買おうかリスト(配当貴族銘柄編)」のアップデートを行いました。
配当貴族銘柄とはご存じのとおり25年以上連続銘柄を続ける企業のこと。
そして取り上げた銘柄は、S&P500配当貴族指数を構成する銘柄。
すなわち、
① S&P500指数の構成銘柄であること
② 25年以上、連続で増配していること
③ 時価総額が30億米ドル以上であること
④ 1日当たりの平均売買代金が500万米ドル以上であること
まずこちらは配当利回り順のリストとなります。
トップ10の中で我々になじみのある銘柄と言えば、先月同様アルトリア(MO)、シェブロン(CVX)と言ったところでしょうか。
続いて紹介するのがこちらのリスト。
こちらはトータルリターン(10年)が市場平均(SP500)に連動する代表的なETFであるVanguard S&P 500 ETF(VOO)のトータルリターン13.31を超える銘柄のみをピックアップしています。
トータルリターンとは
トータルリターン(Total Return)とは、一定期間内に投資商品への投資から得られる総合収益を指します。
これにはキャピタルゲイン(譲渡益)だけでなく、再投資された分配金(インカムゲイン)などが含まれます。
こうした利益の合計額を投資コスト(購入価格)で割ってパーセンテージで表すことが多く、総収益率ともいいます。
トータルリターンは、投資信託の運用成績を表す際に用いられます。
分配金を全て再投資したと仮定し、ある一定期間の分配金込みの基準価額の騰落率を年率で表します。
(SMBC日興証券HPより)
全16銘柄を見るとやはり高配当と高成長は両立しない、というセオリーを垣間見ることのできるリストとなっていますが、これまで同様唯一の例外が第12位の配当利回りが3.1%のアッヴィ(ABBV)。
ある意味(というか良い意味で)異常と言えるわけですが、10月30日発表の2024年第3四半期決算は主力製品ヒュミラの売上が米国での特許が切れにより大きく減少したものの、会社が期待を寄せているスキリージとリンヴォックが50.8%、45.3%増とそれぞれ大きく伸び、前年同期比増収(+3.8%)増益(+1.7%-調整後1株利益)。
また今期2024年通期予想は10月3日リリースの調整後1株利益10.67ドル~10.87ドルを10.90ドル~10.94ドル(※第3四半期後発生予定の仕掛研究開発費およびマイルストーン費用は含まず)へ上方修正しています。
それにしても相変わらずアッヴィ以外で利回りが3%を超えている銘柄はないわけで、やはりいいとこ取り、つまり、
25年以上連続増配を継続しつつ利回りが高いにもかかわらず株価も順調に上昇している銘柄はなかなか存在しない。
という現実を表すリストとも言えるのではないでしょうか。
ただそんな中でもこうやって毎月リストを愚直にアップデートすることで、いつの日か2019年にアッヴィを初めて購入した時のように、連続増配+株価上昇+高利回りのいわゆる二兎取りならぬ三兎取り銘柄に新たに出会える日が来る、と信じています。
インカムゲイン銘柄のパフォーマンスが市場全体のそれに劣後することを否定する気は毛頭ありませんが、いかなる相場環境にあっても長きに渡り増配を継続してきた銘柄が投資家に安心感を与えていること、これだけは確かです。
何はともあれ本リストが皆さんの銘柄選びの参考になれば幸いです。
(本リストを妄信しての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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