コラム

次回購入銘柄の有力候補にギリアド・サイエンシズが浮上した理由

現在月1回配当金の再投資を行っている当方ですが、11月の再投資については新たな銘柄への投資を考えています。

それがヘルスケア銘柄のギリアド・サイエンシズ(GILD)。

まずは企業情報から。

ギリアド・サイエンシズ(Gilead Sciences, Inc.)は医薬品の発見・開発・商業化を行う研究型バイオ医薬品会社である。

【事業内容】

同社の製品ポートフォリオと治験薬のパイプラインはヒト免疫不全ウイルス、後天性免疫不全症候群(HIV/AIDS)、肝疾患、癌、炎症、呼吸器疾患、心血管疾患を含む。

HIV/AIDS患者用製品は「Descovy」、「Odefsey」、「Genvoya」、「Stribild」、「Complera」、「Eviplera」、「Truvada」、「Emtriva」、「Tybost」、「Vitekta」を含む。

肝臓疾患患者用製品は「Vemlidy」、「Epclusa」、「Harvoni」、「Sovaldi」、「Viread」、「Hepsera」を含む。同社は血液学・腫瘍疾患の患者にZydeligを提供する。

心臓血管疾患の患者用製品は「Letairis」、「Ranexa」、「Lexiscan」を含む。

炎症・呼吸器疾患治療用の製品は「Cayston」と「Tamiflu」を含む。

(SBI証券より)

上記に記載はありませんが、現在の注目はやはりエボラ出血熱向けに開発していたレムデシビル(ベクルリー)が新型コロナウィルスの治療薬としてFDA(米食品医薬品局)の使用許可を得たことでしょう。

またトランプ大統領がコロナに罹患した際に投与されたことでも知られています。(但しWHOはレムデシビルに効果はなく使用を控えるべきとの見解を発表しています。)

さらに我々にお馴染みの抗インフルエンザ治療薬タミフルの特許を保有しています。

この銘柄の直近の売上収益、そして営業キャッシュフローマージンの推移は以下のとおり。

ギリアドと言えば2015年まではC型肝炎治療薬で急成長を遂げたものの、その需要が2016年から急減してしまい現在はHIV治療薬が中心となっています。

上記の右肩下がりのグラフはその状況をもろに表しているわけですが、稼ぐ力を表す営業キャッシュフローマージンは直近年度でも40%を超えており決して低くありません。

そして直近第3四半期(累計)の製品別売上は以下のとおり。

御覧のとおりHIV関連治療薬が全体の7割を超えている状況となっており、C型肝炎治療薬が占める割合は10%を切っています。

ということで、現在のギリアドは第2の柱を育てるべく2017年8月にはがん免疫療法の一つである「CAR-T細胞療法」のリーダー企業の1社であるカイトファーマ社を、そして2020年3月にはがん免疫治療薬を開発するフォーティセブン社を買収。

さらに2020年9月にはイミュノメディックス社の買収を発表し、がん治療薬開発に注力中となっています。

また過去の増配率は以下のとおりとなっており、直近でも10%を超えています。

冷静に見れば仮に開発が成功したとしても実際にがん治療薬が花開くのは数年先。

その間は現在主力のHIV治療薬で何とかしのいでくれる、つまり増配を継続するという前提でこの銘柄に投資するのも悪くない、と考えているところです。

(将来の新薬開発成功に過度に期待しての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. greatgatsby より:

    広瀬さんはコロナ禍でほかの病気の人が病院に行かないから業績にマイナスになっていると言っていましたね。日本では皆がマスクをしていることで例年になくインフルエンザ感染者が少ないようですのでタミフルの売り上げもこれまたマイナス懸念あるでしょうか。足元は厳しい環境そうですが、これが長期保有の観点からはチャンスかもしれませんね。(適当)

    • naobito より:

      greatgatsbyさん
      コメントありがとうございます。
      まったくおっしゃるとおりでギリアドに限らずヘルスケア銘柄はコロナの影響で多かれ少なかれマイナスの影響を受けています。
      またインフルエンザ患者の減少はギリアドにとってはマイナスとなりそうですが、それらが現在の株価と高い配当利回りに反映されている面があります。
      ということで長い目で見て買い時かな、と考えた次第です。

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