3月13日に化学・電気素材大手のスリーエム(MMM)からの配当を受領しました。
この銘柄の増配タイミングは今回の3月支払い時、ということで前回の1株当たり1.50ドルから1セント増配の1.51ドルとなっています。
直近の業績ですが現地時間の1月23日に発表した第4四半期決算は売上高は前年同期比で0.8%の減収、特殊要因を除いた調整後1株利益は2.42ドルと前年同期の2.18ドルに対し11%の増益となっています。
またアナリスト予想(FactSet consensus)との比較ですが、以下のとおり第3四半期に続き以下のとおり売上、利益ともに予想を上回っています。
そして今期2024年の通期予想(NONーGAAPベース)は調整後1株利益で前期の9.24ドルから1.2%から5.5%増益の9.35ドル~9.75ドルとしています。
スリーエムと言えば2つの大きな訴訟を抱えていたわけですが、昨年6月に永遠の化学物質とも呼ばれるPFAS化学物質による飲料水汚染をめぐる訴訟を解決するため、最大125億ドルを支払うことで合意。
そして昨年8月には、耳栓を使用した数万人が難聴や耳鳴りに苦しんだとする30万件以上の訴訟を解決するため、60億ドルを支払うことで合意しある意味目途をつけた。
今後の注目は売上の4分の1近くを占めるマスクなどフィルター製品のほか、救急ばんそうこうや手術用品などの創傷ケア、歯科・口腔(こうこう)用品を扱うヘルスケア事業のスピンオフ。
これは企業価値を高めるため収益力の高い分野に経営資源を集中することを目的としており、その方向性は間違っていない。
そのスピンオフですが、分離後の企業はソルベンタムコーポレーション(SOLV)として上場予定。
スリーエムホルダーは4株につき1株の付与を受ける予定となっており、権利落ち日は4月1日。
ということで、スピンオフ後の両企業の業績・配当に注目する必要があるわけですが、折しもスリーエムは現地時間の3月12日に現CEOのマイク・ローマン氏から元L3ハリス テクノロジー(LHX)CEOのウィリアム・ブラウン氏への交代を発表したばかり。
5月1日から舵を取るその手腕にも注目しています。
(66年という連続増配年数のみを妄信しての購入にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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