銘柄研究

アルトリア(MO)大暴落の理由とこの銘柄の売り時

現地時間の6月22日、たばこ銘柄のアルトリア(MO)が前日比マイナス9%の大暴落となりました。

その理由はウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が事情に詳しい複数の関係者の話として、

「米食品医薬品局(FDA)がジュール・ラブズの電子たばこについて、国内での販売禁止命令の準備を進めている。」

と伝えたから。

折しも物価高騰等による今後の経済状況の悪化がたばこ販売に影を落としている中、そして米食品医薬品局(FDA)がリスク低減製品(RRP)への移行を加速させようとしている中加熱式たばこに関してはアルトリアは現時点で販売できていない状況下、さらにいわば兄弟会社であるフィリップ・モリスがスウェーデンの無煙たばこ大手、スウェディッシュ・マッチに買収提案したことで米国市場を侵される可能性が高まっている中、今回の報道はまさに泣きっ面に蜂。

フィリップ・モリス(PM)がスウェディッシュ・マッチ買収 でアルトリア(MO)が暴落した理由5月11日、たばこ銘柄のフィリップ・モリス(PM)がスウェーデンの無煙たばこ大手、スウェディッシュ・マッチに買収提案したことが明らかにな...

ジュール・ラブズと言えばアルトリアが2018年、128億ドルを支払って株式の35%を取得し傘下に収めた会社。

しかしその後、10代の若者をターゲットにした広告宣伝を行った等の未成年者の喫煙問題でフレーバー味の電子たばこの販売が禁止される等、逆風にさらされて来ました。

今回の報道に対して現時点でアルトリア・グループの広報担当はコメントを出していませんが、ホルダーとしてどうすべきか?

まずは今後アルトリアからコメントが出るようであればその内容、つまり業績への影響を確認すること。

ちなみにアルトリアのジュール・ラブズ株の評価額ですが、度重なる減損処理により2022年3月31日時点では16億ドルにまで減額しており、仮に販売禁止となり全額減損した場合でも16億ドルですからそれほど大きな金額(影響)ではない。

そして何より重要なのは次回7月終わりに予定されている第2四半期決算の内容。

特に今期の業績予想。

ちなみに前回第1四半期決算での通期予想(今回予想)は以下のとおり。

調整後1株利益で前期比4%から7%の増益予想となっている。

アルトリアの配当基準は調整後1株利益の80%配当。

仮に予想数値が前期の数字を下回るようなら。

売却を視野に入れるべき。

と考えているところです。

(今や三重苦を抱えつつある銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. 米子 より:

    FDAのJUULの電子タバコの差止め要求はJUUL側が訴訟を起こし延期されたようです。
    今までさんざん言われているニコチン規制もありますが雇用や産業への影響が大きすぎるので訴訟は間違いなく起きるのでどうなるんでしょうか。

    • naobito より:

      米子さん
      おはようございます。
      ジュールはFDAの禁止を不服として申し立てを行うほか、法廷で争うことになる。
      と伝えられていますが、一部報道によれば製品に関するデータを修正して提出することなどができるだろうと伝えられていますので、製品が「公衆衛生の維持において適切である」ことが証明できれば販売禁止は取り消される可能性があるのではないでしょうか。

      • 米子 より:

        そうなんですか。
        コロナ以後戦争も起きてアメリカ政府もおかしくなってきてるんでしょうか。
        政府強権による企業の締め付けは産業に取っては良くないのはアメリカは一番知ってると思っていました。
        電子タバコを選ぶか紙巻きタバコを選ぶか禁煙するかも本人が納得してれば医者がとやかくいうことではないです。
        ゴッドリーブが肺がんになったと言って全員が禁煙パイポに切り替えないといけない筋は無いです。
        個人的な恨みが強すぎます。
        ホルダーとしては祈る他なくトランプは嫌ですが共和党政権に変わってほしいと願うばかりです。

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