銘柄研究

原油価格3ヶ月ぶり安値 でエクソン・モービルのX Dayは近いのか?

現地時間9月8日の原油は大幅に反落。

WTIで10月物が前週末比3.01ドル(7.6%)安の1バレル36.76ドル、一時は36.13ドルとほぼ3カ月ぶりの安値を付けました。

その理由は以下の多くの要因が重なったこと。

・米国で夏のドライブシーズンが終わり、年末にかけて需要が減るとの観測を生んだ。

・米政府による追加経済対策の与野党協議は再開しておらず、米景気の回復が遅れてエネルギー需要も停滞するとの懸念が高まった。

・サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコが5日にアジアと米国向けの販売価格を引き下げた。

・中国の原油輸入量は7月以降落ち込んでおり、8月は前月比で7.4%の落ち込みとなった。

・OPECは原油生産を拡大している。

もちろん新型コロナウィルスワクチンが世界各国に普及し、経済活動が本格化しない限り原油価格も上昇していかないわけですが、エネルギー大手の中で最も心配なのがエクソン・モービル。

心配という意味はもちろん減配の可能性。

エネルギー大手ではすでに欧州系のロイヤル・ダッチ・シェルとBPは減配を発表しています。

一方米国銘柄のエクソンとシェブロンはいまだ減配の発表はありません。

そして両社のうちで減配の可能性がより高いのがエクソンと考えています。

それは直近第2四半期のキャッシュフローを見ても明らか。

さらにシェブロンの場合、すでに5月には全世界で10%から15%の人員削減の実施を発表したのに対してエクソンの方は7月31日の第2四半期決算発表時、

「営業費用をさらに削減し、可能な場合は費用を繰り延べることを計画しており、そうすることで、配当を維持し、負債を現在の水準に保つことができます。」

とコメントしており、8月に入ってから人件費の一部を削減すると発表した以外目立った発表はナシ。

その一方で決算発表時「借り入れはこれ上増やさない。」とコメントしている。

このまま原油価格が再び下落に転じ、リストラやさらなる設備投資の削減等の思い切った追加施策を講じなければ借入を増やさない限り減配せざるを得ないことは明らか。

ということで、日々エクソン・モービルのホームページでリリース情報をチェックしている中年投資家なのでした。

(年初来約50%暴落している銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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