決算発表

ロイヤル・ダッチシェルの第2四半期決算 新型コロナで歴史的損失計上

エネルギーメジャーのロイヤル・ダッチシェル(RDS.B)が現地時間の7月30日に第2四半期決算を発表しました。

すでにこの銘柄は6月30日、2020年第2四半期決算で最大220億ドル(約2兆3800億円)の減損損失を計上すると発表していますので、莫大な損失を計上することは確定済み。

減損(処理)とは

資産の収益性が低下して投資額の回収が見込めなくなった場合、当該資産の帳簿価額にその価値の下落を反映させる手続きをいう。

減損損失の認識を行うと判定された資産又は資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額する。

帳簿価額と回収可能価額との差額を当期の損失(減損損失)として処理する。

(ウィキペディアより抜粋)

その損失額は以下のとおり。

やはり168億ドル(税前ベースで220億ドル)もの減損損失の影響は大きかった。

まさに歴史的な損失額。

では、減損を含むいわゆる特殊要因を排除した調整後の利益では?

こちらは事業セグメント別の調整後利益となりますが、前年同期比で大幅な減益とは言え黒字を確保しており一筋の光明か。

しかし、喜んではいけません。なぜなら現在のエネルギー銘柄の最大の関心事項はやはりキャッシュ。

御覧のとおりフリーキャッシュフローでかろうじて黒字を確保しているとは言え、到底配当(しかも66%減配後の配当)をカバーできるレベルではない。

ということで、復活は当分先になりそうです。

(原油(ガス)価格に完全に依存している銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. しーすと より:

    初めまして
    いつもブログの方、楽しく拝見しています。
    減配で手放されたRDSBの決算まで記事にしていただいて助かります。

    私は減配後にRDSBを購入した投資初心者の逆張りマンです。
    RDSBはXOMやCVXより下流部門の割合が高いので、原油安ならこちらの方がマシかなと思い購入しました。
    さすがに第2四半期は悲惨でしたが、半期ならある程度キャッシュフローが確保されてるような気がします。

    正直者さんはシェブロンに乗り換え、そのままホールドの方針のようですが、やはり上流・下流の区分より財務の健全さを重視でしょうか。
    シェール企業の買収でコロナ禍を乗り切った暁にはCVXはより強力な収益体制を築けるでしょうが・・・。

    • naobito より:

      しーすとさん
      初めまして。コメントありがとうございます。
      RDSBのキャッシュフローですが、2Qではフリーキャッシュフローはわずかながらプラス、配当支払後はマイナスでしたが減配によって身軽になったことは確かです。
      シェブロンに乗り換えたのはご推察のとおり財務の健全性を重視してのことですが、シェール企業買収はちょっと想定外でしたね。
      いずれにしてもエネルギー銘柄への逆風はコロナのワクチン開発成功までは続きますので、お互い長い目で見て行きましょう。
      今後ともご愛顧よろしくお願いいたします。

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