銘柄研究

ジョンソン エンド ジョンソンの新型コロナワクチンの成否が非常に重要な本当の理由

以前からお伝えしているとおりジョンソン エンド ジョンソンは現在新型コロナワクチンの最終治験を行っており、順調に行けば今月中に治験結果を公表する予定となっています。

現時点で治験参加者は約45,000人と当初の目標である60,000人を下回っていますが、米国での新型コロナ感染率が高い状況下、必要なデータを収集できる可能性が高いため問題が生じる可能性は低いと言われています。

仮に治験がうまく行けば、早ければ2月には米国FDA(食品医薬品局)に緊急使用許可を申請する予定となっているわけですが、すでにワクチンを供給しているファイザーやモデルナから少なくとも2ヶ月遅れている状況。

ジョンソン エンド ジョンソンとしてはなんとしてもライバル並みの安全性と効果を出す必要があるわけです。

なぜなら今回のワクチン開発はこの会社にとって非常に重要だから。

と書くと、

「あれれ、それはちょっとおかしいんじゃないの?確かあなたは以前の記事で仮にこのワクチンが成功しなくても、多くのパイプラインを持つこの銘柄の場合、(一(いち)製品に頼ることなく力強くキャッシュを生み出すことができる。とか言ってたんじゃなかったっけ?」

と言う鋭いツッコミがあろうかと思います。(汗)

実はジョンソン エンド ジョンソンはそもそも今回のワクチンを新型コロナウィルス大流行時においては原価で販売する、つまり利益ゼロで販売する予定となっている。

だから仮に販売が開始されても短期的にはこの会社の業績(利益)に与えるプラス影響はない。

ただ成功した場合、非常に大きなこほうびを手に入れることができる。

それがブランドイメージ。

ジョンソン エンド ジョンソンのワクチンはファイザー等のワクチンとは異なり、超低温で保管する必要がなく普通の冷蔵庫と同じ2度から8度で保管できる。

しかも1回の接種で効果が得られる。間隔をあけて2回接種する必要がない。

つまり仮にその効果がライバルと同等であれば、明らかにより優れたワクチンを開発できたことになる。

その開発力を誇示できることになる。

この銘柄はベビーパウダー使用による健康被害や医療用麻薬のオピオイド中毒等多くの訴訟を抱えており、ブランドイメージに傷がついている。

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その傷ついたイメージを再び高めることができる。

それがこの企業が持つ数多くの他の製品の販売に確実にプラスの影響を与えることになる。

そしてただでさえここ最近着実に増加を続けているこの銘柄の稼ぐ力をさらに高めてくれることになる。

ということで間もなく公表されるであろう治験結果を固唾を飲んで見守っているところです。

(ワクチンを儲け無しで販売する予定の銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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