コラム

確定申告書の作成を開始、今回のポイントは総合課税か、分離課税か

ご存じのとおり令和4年度(2022年)分の確定申告書の受付期間は2月16日(木)から3月15日(水)。

現在提出に向け作業中です。

ちなみにこれが還付申告の場合は、1月から受け付けてもらえるわけですが、当方の場合昨年エクソン・モービル(XOM)とファイザー(PFE)を売却したため少額とは言え残念ながら今回は税金を支払う年になりました。

<還付申告と確定申告の違いについて>

還付申告と確定申告の大きな違いは、税金を納めるのか還付されるのかで分かれます。

確定申告

事業所得等がある人が1月1日から12月31日までの所得に対して納める税金を確定させるために行う申告。

還付申告

会社員のように年末調整によって納め過ぎた税金を返還してもらうために行う申告。

この2つの申告は同じもののようですが、実は全く違うものになります。

(但し、還付申告に専用の用紙はなく通常の確定申告と同じ用紙を使うことになります。)

(会計.comより抜粋)

今年も国税庁の確定申告書等作成コーナーから申告書の作成を行っていますが、例年どおり税額に大きな影響を与える項目は以下3点。

・寄付金控除(主にふるさと納税)

・損益通算

・外国税額控除

損益通算とは

損益通算とは、一定期間内の利益と損失を相殺することです。

株式などの投資を行って利益(譲渡益や配当など)が出た場合は税金がかかりますが、一方で損失が出た場合には利益から差し引いて、その分だけ税金を減らすことができます。それでもマイナスになった場合、確定申告を行うことで最長3年間損失を繰り越して控除することも可能です。

(SMBC日興証券)

外国税額控除とは

居住者は、所得の生じた場所が国内であるか、国外であるかを問わず全ての所得について日本で課税されますが、国外で生じた所得について外国所得税の課税対象とされる場合、わが国及びその外国の双方で二重に所得税が課税されることになります。

この国際的な二重課税を調整するために、居住者が外国所得税を納付することとなる場合には、一定の金額を限度として、その外国所得税の額をその納付することとなる年分の所得税の額から差し引くことができます。

これを「居住者に係る外国税額控除」といいます

(国税庁HP)

これに加えて昨年途中にリタイアし本業の稼ぎが激減した今回は配当所得を総合課税で申告するか、分離課税で申告するか、という重要な選択があります。

ご存じのとおり上場株式等の配当所得については総合課税か分離課税かを選択できるわけですが、それぞれで税率が異なるためどちらを選ぶかで税額が変わって来る。

(相互課税の場合は累進税率、分離課税の場合20.315% (所得税および復興特別所得税15.315%、 住民税5%))

さらに総合課税の場合配当控除の適用があるわけですが、これが米国株には適用されない、ということで計算が非常に複雑になります。

但し、国税庁ホームのシステムを使えばそれぞれで作成した場合の税額を自動で計算してくれるので簡単に比較ができます。

(これがもし昔のように手計算でやらなければならなかったら、と考えるとゾッとします、、、)

以上、今年の確定申告もなんやかんやで目白押し。

皆さんも確定申告の準備はくれぐれもお早めに!

<参考>

確定申告っていったい何?というレベルの方はまずはこちら。

(確定申告書の作成にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. Rsingball より:

    総合課税と申告分離課税をe-Taxで両方試算した結果、
    令和4年の還付は申告分離課税の方が若干多かったです。
    e-Taxは本当に便利で助かります。

    • naobito より:

      Risingballさん
      こんにちは。
      ほんと便利、楽ですよね。
      Risingballさんは今回還付申告なのですね。
      当方は支払いですのであまりモチベーションが上がりませんが(苦笑)、間違いのないように作成したいと思います。

  2. ひろー より:

    おはようございます。

    こちらも確定申告の準備をすすめています。
    昨年は個人で契約を取ってきた個人コンサルとストックオプションの権利確定(Vested)・権利行使(Excercise)の税金も発生しているので今年は支払う形になりました。
    QRコードでの振替額よりは大きくなってしまったので、口座振替の申し込みの手間もあるなど年々確定申告の書類は肥大化の一途を辿ってます。。。

    • naobito より:

      ひろーさん
      おはようございます。
      個人で契約を取ってきた個人コンサルというのは本業以外のビジネスということですよね。QRコード払いの支払い上限は確か1回30万円でしたっけ。
      株式投資もそうですが、ひろーさんはいわゆる副業ビジネスも順調のようで素晴らしいですね。

      • ひろー より:

        こんばんは。

        はい、本業のソフトウェア関連とは全くの別物ですね。
        とある個人事業に近い法人の事業のお手伝いという形で個人コンサルに入ってます。

        昨今のリモートワーク環境の改善により自宅から本業と副業先の掛け持ちも出勤がないのでその時間を充てられていい感じのサイクルが回ってます。

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