銘柄研究

エクソン・モービルの2022年第1四半期決算がある程度安心できる理由

エネルギー大手のエクソン・モービル(XOM)が現地時間の4月4日にForm 8-Kを提出し、2022年第1四半期の見通しを公表しました。

Form 8-Kとは

Form 8-Kは、アメリカ合衆国において、株式公開企業(SEC登録企業)に提出が義務付けられている、SEC向け報告資料の開示様式(フォーム)のことをいいます。

現在、SEC登録企業では、会社支配権の変更、企業買収、行政処分、破産、取締役の退任、監査人の変更などの財政状態に影響を与えるイベント(特別な事象)が起こった場合に、このフォームを用いてSEC(米国証券取引委員会)に報告すると共に、迅速な対外発表が求められています。

(iFinanceより)

その内容は以下のとおり。

この表は上からセグメント別の2021年第4四半期の当期利益(NON-GAAPベース)、そして2022年第1四半期決算に影響を与える要因を市場要因と季節的要因等に分けて開示したものです。(単位は億ドル)

市場要因の内容としては、Upstream事業では原油価格やガス価格、Downstream事業では精製マージン等、Chemicalでは化学製品のマージンとなります。

また、季節的要因等に関する内容としては、稼働日数や修繕費の計画に対する差異等となります。

御覧のとおりエクソン・モービルの2021年第4四半期決算は、原油価格の上昇等により90億ドル近い黒字となりました。

そして今回、この実績に対して2022年第1四半期に影響を与える要因を開示したわけですが、影響額の合計額はいわゆる下限値でマイナス12億ドル、そして上限値でプラス22億ドルとなっています。

我々投資家がこのような予想データを確認する際、頭に入れておくべきは下限値(悲観値)で見ておくこと。

となると下限値での影響額は2021年第4四半期実績に対してマイナス12億ドル。

もちろん今回のリリースについては、以下のコメントが記載されているわけで、実際の業績とは差異があることは百も承知。

本リストは2021年第4四半期実績と2022年第1四半期業績との間のすべての変化点を網羅するものではありませんし、当社の2022年第1四半期決算の見込額を示すものではありません。

この銘柄の第1四半期決算の発表日は4月29日。

”ある程度の安心感”を持って臨みたいと思います。

(予想値を妄信しての売買にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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