決算発表

ジョンソン エンド ジョンソンの2025年第1四半期決算 売上〇、利益〇、通期予想△=ホールド

ヘルスケア大手のジョンソン エンド ジョンソン(JNJ)が現地時間の4月15日に2025年第1四半期決算を発表しました。

まず以下がGAAPベース、いわゆる会計基準ベースでの概要。

売上は、前年同期比で2.4%の増収(為替の影響を除いた場合は4.2%の増収)。これを以下事業セグメント別で見ると、特許切れに伴い乾癬治療薬「ステラーラ」が前年同月比33.7%減となったものの革新的医薬品が血液がん治療薬ダラザレックスの売上高が32億3700万ドルと前年同期比で20.3%増加したこと等により前年同期比2.3%増。

そして医療技術は、買収したショックウェーブ・メディカルの売上が加わったこと等により前年同期比2.5%増となっています。

次に利益ですが、1株利益は前年同期の1.34ドルに対し4.54ドルと3倍以上の増益となっていますが、これは主に特殊要因(訴訟関連費用の戻し入れ)によるものであり、特殊要因を除いた調整後1株利益は以下のとおり2.71ドルに対し2.77ドルと2.2%増となっています。

またアナリスト予想との比較では以下のとおり売上、調整後1株利益ともに予想を上回っています。

最後に注目の今期2025年の通期見通しは以下のとおり、売上(会計基準ベース)はイントラセルラー・セラピーズ社買収完了により前回見通しの892億ドル~900億ドル(対前期比0.5%~1.5%増)に対し、910億ドル~918億ドル(対前期比2.6%~3.6%増)と上方修正していますが、利益(調整後1株利益)は前回見通しの10.50ドル~10.70ドル(対前期比5.2%~7.2%増)を維持しています。

以上、2025年最初の決算は増収増益、また今期売上見通しを上方修正する等幸先の良いスタートとなりました。

もちろん懸念事項がないわけではない。

その一つが上記特殊要因にも関係しますが、タルクを原料とするベビーパウダーの健康被害を巡る集団訴訟に関する100億ドル規模の和解案が破産裁判所の判事によって却下されたこと。

これにより先行き不透明感から株価は下落したわけですが、この銘柄の稼ぐ力からすれば一過性のものでありあまり気にする必要はないと考えています。

またトランプ政権が現在検討している医薬品関税についてもジョンソン&ジョンソンは調査の結果、米国に出荷される医薬品の大半は安価なジェネリック(後発医薬品)であり、当社が販売する革新的な治療薬ではないことが明らかになる可能性が高いと見ているようです。

さらにすでに3月21日、米国内に今後4年間で550億ドル(約8兆円)以上を投じ、新たに4つの生産拠点を新設する計画を発表しています。

ということで、売上〇、利益〇、通期予想△=ホールドです。

(ベストセラー医薬品(乾癬(かんせん)治療薬「ステラーラ」)が後発薬との競争に巻き込まれている銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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