決算発表

アルトリアの2025年第1四半期決算 売上✕、利益〇、通期予想△ =(でも)保有継続

たばこ銘柄のアルトリア グループ(MO)が現地時間の4月29日に2025年第1四半期決算を発表しました。

概要は以下のとおり。

まず売上ですが、前年同期比で5.7%減収の5,259百万ドル。

これをたばこ製品別で見ると、以下のとおりメイン事業の紙巻きたばこが数量ベースの大幅な減少(前年同期比13.4%減)を値上げでカバーしきれず金額ベースでは5.8%の減収、一方無煙(Oral)たばこは数量ベースで5%減となったものの、値上げにより金額ベースでは0.5%の増収となっています。

尚、まだまだ金額的には小さいとは言え、経口ニコチンパウチon!の出荷量は前年同期の3,330万缶から18.0%増の3,930万缶と目覚ましい成長を示し、買収した電子たばこ企業のNJOYの出荷数量も1,350万個と23.9%増、米国における小売シェアは2.4ポイント増加し6.6%となりました。

次に1株利益ですが、会計基準ベースでは前年同期の1.21ドルに対し0.63ドルと47.9%減となっていますが、これは主に特殊要因、すなわち電子たばこ事業ののれん、具体的にはNJOY ACE製品について、特許訴訟を受けた国際貿易委員会(ITC)の輸入禁止および販売停止命令発効に伴い、8億7,300万ドル(1株当たり0.52ドル)の減損損失を計上したことによるものであり、特殊要因を除いた調整後1株利益は1.23ドルと前年同期の1.16ドルに対し6.0%増となっています。

尚、無形資産の償却については、当期の表示に合わせて調整後の1株利益の計算から除外され今回前期の金額が修正されています。

そしてアナリスト予想との比較ですが、以下のとおり売上は予想を下回ったものの、調整後1株利益は予想を上回っています。

最後に注目の今期2025年通期利益見通し(調整後1株利益)ですが、前回予想の前期比2%~5%増の5.30ドルから5.45ドル(前期は5.19ドル)を維持しています。

尚、今回の見通しのレンジと前期2024年の利益ですが、以前は調整後利益に含まれていた無形資産の償却を除外するように修正されています。

以上、売上が減少する中でもしっかりと利益を上げる、この銘柄の特徴が非常によく表れた決算と言えます。

アルトリアと言えば株主還元。

今期の自社株買いですが、第1四半期に570万株(総額3億2,600万ドル)の購入を実施、総額10億ドルの自社株枠のうち6億7,400万ドルの残高があり、計画どおり2025年12月31日までに完了する予定となっています。

ということで、

売上✕、利益〇、通期予想△ =(でも)保有継続

です。

(いまだ紙巻きたばこに大きく依存する銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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