銘柄研究

エクソン・モービルの2022年第2四半期決算がかなり安心できる理由

エネルギー大手のエクソン・モービル(XOM)が現地時間の7月1日にForm 8-Kを提出し、2022年第2四半期の見通しを公表しました。

Form 8-Kとは

Form 8-Kは、アメリカ合衆国において、株式公開企業(SEC登録企業)に提出が義務付けられている、SEC向け報告資料の開示様式(フォーム)のことをいいます。

現在、SEC登録企業では、会社支配権の変更、企業買収、行政処分、破産、取締役の退任、監査人の変更などの財政状態に影響を与えるイベント(特別な事象)が起こった場合に、このフォームを用いてSEC(米国証券取引委員会)に報告すると共に、迅速な対外発表が求められています。

(iFinanceより)

その内容は以下のとおり。

この表は上からセグメント別の2022年第1四半期の実績の当期利益(NON-GAAPベース)、そして2022年第2四半期決算に影響を与える要因を市場要因と計画された要因や季節的要因等に分けて開示したものです。(単位は億ドル)

市場要因の内容としては、アップストリーム事業では原油価格やガス価格、エネルギー製品事業、化学製品事業、特殊製品事業ではマージン等となります。

また、計画された要因や季節的要因等に関する内容としては、修繕費の計画に対する変更やガス需要の季節的変化等となります。

御覧のとおりエクソン・モービルの2022年第1四半期決算は、原油価格の上昇等により88億ドルの黒字となりました。

そして今回、この実績に対して2022年第2四半期に影響を与える要因を開示したわけですが、影響額の合計額はいわゆる下限値でプラス67億ドル、そして上限値でプラス98億ドルとなっています。

やはりこの期間は原油・ガス価格の上昇でアップストリーム事業とエネルギー製品事業が好調だったことがわかります。

我々投資家がこのような予想データを確認する際、頭に入れておくべきは下限値(悲観値)で見ておくこと。

となると下限値での影響額は2022年第1四半期実績の88億ドルに対してプラス67億ドル。

もちろん今回のリリースについては、以下のコメントが記載されているわけで、実際の業績とは差異があることは百も承知。

この情報は、投資家やアナリストなどが独自の推定を行う際の参考として、2022年第2四半期の業績に2022年第1四半期と比較して影響を与えると経営陣が考える、特定の限られた市場要因および計画要因に関する現在の推定に関する追加情報を提供することのみを意図したものです。

また、当社の業績に影響を与えるすべての要因の包括的な提示や、当社の2022年第2四半期の業績予想を提供することを意図していません。

この銘柄の第2四半期決算の発表日は7月29日。

”かなりの安心感”を持って臨みたいと思います。

(予想値を妄信しての売買にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. ひろー より:

    こんにちは。

    露宇紛争の影響からか、原油価格は二重価格になりそうですよね。西側諸国の民主主義・資本主義陣営は割高の原油や天然ガスを買わされる事態に。

    原油購入価格上限制裁では、制裁価格以上に高く、しかも原油先物価格よりも安く購入できるBRICsがとても有利ですね。
    この裏取引価格が安くなるというのは原油先物価格にはマイナスです。

    インフレ相場から今度はスタグフレーション相場が過ぎようとしていて、デフレ相場が始まる予感がします。相場はめぐるましいですね。

    • naobito より:

      ひろーさん
      こんにちは。
      原油価格は景気後退懸念から下落に転じバレル100ドルを切りましたね。
      相場は先を見ると言いますが、すでに原油相場は下落に転じ始めたということでしょうかね。
      配当金の一部を生活費に充てている当方がエクソンに期待しているのは、安定的な配当を支払い続けてくれること。
      極端なことを言えば減配しなければホールドし続けるスタンスですので、まだまだ長い付き合いになりそうです。

  2. ウィニングチケット より:

    エクソンモービルやシェブロンにはまたガッツリ投資したいと思っています。もちろん今ではなく、またバクソンモービルという懐かしい言葉が米国株投資家界隈で流行って来て、今の好業績につられて乗った方々が出口に殺到した後で、、、競馬場に散乱するハズレ馬券のように場内に買い手がなく打ち捨てられたバクソンモービル馬券を大事に大事に拾いたいと思います。

    • naobito より:

      ウィニングチケットさん
      おはようございます。
      超長期で考えればクリーンエネルギーと対極にある石油や天然ガスはじり貧のはず。
      ではあるのですが、石炭がなかなかこの世からなくならないようにしぶとく生き残ると思っています。
      そう、たばこ(銘柄)のように。

  3. みずほ より:

    暑中お見舞い申し上げます。
    株価の乱高下に自分を見失ったエクソン・モービル(;_;)
    まさにバク損で売った残り分が、健気に配当をもたらしてくれていますw
    グリーンだクリーンだと先頭を切っていたEU(特にドイツ)がこんな事になるとは。。。はあ~。
    何だか原油価格が下がっているので、元気を出してw買いたいです。

    • naobito より:

      みずほさん
      こんばんは。
      エクソン、ほぼ売却されてたんですね。
      当方もロイヤルダッチシェルではやられました。
      結局先のことなど誰にもわからないんですよね。
      これがわかっているだけでも随分違うと思っています。

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